2012 Fiscal Year Annual Research Report
三次元空間における顔知覚に関する発達的研究:立体としての顔・空間の中の顔
Publicly Offered Research
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
23119722
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
鶴原 亜紀 生理学研究所, 統合生理研究系, 特別協力研究員 (40342688)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 顔知覚 / 空間知覚 / 脳磁図 / 倒立効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
2012年度は、「顔」知覚特有の空間情報の処理について、特に、上下を逆さまにすると、顔は他の物体に比べてより同定し難くなるという倒立効果について検討した。前年度から実施していた乳児を被験者とした研究では、乳児が上半に要素が多い(top-heavy)図を下半に要素が多い(bottom-heavy)図よりも選好するという性質について運動情報による促進効果を明らかにし、欧文学術論文が1編が採択された。さらに、成人を被験者として脳磁図(Magnetoencephalography, MEG)を用いて実験を実施した。ヒトの視覚諸領野における「顔」知覚特有の空間情報の処理について以下の2つの実験を実施し、国際シンポジウムを含む5件の発表を行い、欧文学術論文国際誌に欧文学術論文が1編が採択された。さらに1編を投稿予定である。 実験1:すべての画像は空間周波数成分の和で表すことができる。網膜への入力という視覚刺激という点において「顔」も例外ではない。ある視覚刺激に対する特有の活動とは、その刺激に含まれる各空間周波数成分に対する応答の和では説明できない活動と定義できる。「顔」特有の活動を適切に判断するためにも、空間周波数の影響という基本特性を検討することは重要である。本実験ではMEGを用いて、空間周波数の影響を視覚諸領野で比較し、ヒト視覚野の領野により空間周波数の影響が異なることを明らかにした。 実験2:本実験では、MEGを用いて、顔図形・眼のみ・口のみ、およびそれらを上下反転させた図形に対する脳活動を計測した。その結果、潜時120-180msにピークを示す成分については、正立顔に対する応答は、同じ潜時における口への応答に眼への応答よりも類似し、一方、倒立顔に対する応答は、眼への応答に類似していることが示された。顔全体への応答は、下視野の要素に対する応答に類似ている可能性が示されたと言える。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)