2012 Fiscal Year Annual Research Report
分解の細胞場としてのオートファジー:その経路と植物老化における役割の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Environmental sensing of plants: Signal perception, processing and cellular responses |
Project/Area Number |
23120504
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
森安 裕二 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20200454)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | オートファジー / プログラム細胞死 / 暗誘導老化 / 乾燥耐性 / タバコ培養細胞 / ヒメツリガネゴケ / ゼニゴケ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.「タバコ細胞のオートファジー」:リン酸飢餓ストレスや高塩濃度、高浸透圧のストレスを与えると、マクロオートファジーが誘導されることを確認した。オートファジーは遠心操作などの機械的刺激によっても一過的に誘導されるが、低浸透圧ストレスが重なるとその誘導が抑えられることを見出した; オートファゴソームはまずエンドサイトーシス経路からの膜供給を受け、次に液胞からの膜供給を受けるという二段階の過程を通してオートリソソームに変換されることを示した; タバコ培養細胞をショ糖飢餓条件下に置くと、ミクロオートファジーも誘導される可能性を見出した。 2.「ヒメツリガネゴケの細胞死」: オートファジーが暗所で誘導される細胞死を負に制御することを見出した; 逆に、乾燥ストレスによって誘導される細胞死はオートファジーによって正に制御されることを示した。暗所で誘導される細胞死は微弱な赤色光を照射すると阻害され、赤色光照射の後に遠赤色光を照射すると阻害が解除された。また、培地の栄養分は細胞死の進行速度に影響を与えた。よって、暗所で誘導される細胞死は、フィトクロムと光合成停止によって起こる栄養飢餓の両方が細胞死を制御していると考えられるが、オートファジーがどちらの経路を介して細胞死を制御しているかは不明である。乾燥ストレスによって誘導される細胞死は、オートファジーが起こることで細胞死が起こるという「オートファジー細胞死」が植物細胞にも存在する可能性を示唆している。 3.「ゼニゴケの暗誘導老化」: ゼニゴケ葉状体でも暗誘導老化が起こることを確認した:過酸化水素処理によってプログラム細胞死(PCD)を誘導する条件を検討し、PCDに関する突然変異株をスクリーニングする実験条件を確立した; ゼニゴケのゲノムにただ一つ存在するATG5遺伝子をノックアウトしてゼニゴケのオートファジー欠損株を作製しようとしている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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