2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内レドックス変化に対する植物応答機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Environmental sensing of plants: Signal perception, processing and cellular responses |
Project/Area Number |
23120520
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
多田 安臣 香川大学, 総合生命科学研究センター, 准教授 (40552740)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | レドックスシグナル伝達 / 一酸化窒素 / 転写制御因子 / 植物免疫応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境ストレス応答により生じる細胞内レドックス変化の認識及びシグナル伝達機構の解明を目的としている。特にサリチル酸(SA)及びジャスモン酸(JA)シグナル伝達時に生じる酸化ストレスの認識機構は、各ホルモンシグナル及び両者のクロストーク制御に重要な役割を担っていることが明らかになりつつある。本研究では、レドックスシグナルを受容し、その情報を遺伝子発現へと変換する転写制御因子群の同定と、それら調節因子のホルモンシグナル誘導機構について分子レベルで明らかにする。 一酸化窒素(NO)感受性転写因子のスクリーニングの結果、WRKYファミリーに属する全ての転写因子がS-ニトロソ化されることを明らかにした。一方、NOはNPR1依存的防御応答を誘導することが知られているので、NPR1応答性遺伝子のシスエレメント解析を行った結果、NPR1と相互作用することが知られているTGA転写因子の結合モチーフ及び、WRKY転写因子のDNA結合配列であるW-boxが有意に濃縮されることを明らかにした。そこで、転写補助因子であるNPR1とWRKY転写因子群が実際相互作用するかを調査した。興味深いことに、SA依存的な抵抗性反応を負に制御しているWRKYはNPR1と結合することが明らかになった。一方、SA応答を正に制御しているWRKYに関しては、NPR1との相互作用は認められなかった。また、NPR1はWRKYと相互作用することにより、WRKYのシスエレメント結合能を上昇させること、しかしながら、同エレメント上でNPR1とWRKYは複合体を形成しないことを明らかにした。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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