2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境感覚である葉緑体チラコイド膜の形成機構解明をめざしたモルフォローム解析の提案
Publicly Offered Research
Project Area | Environmental sensing of plants: Signal perception, processing and cellular responses |
Project/Area Number |
23120526
|
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
永田 典子 日本女子大学, 理学部, 准教授 (40311352)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 電子顕微鏡 / 葉緑体 / オミクス / シロイヌナズナ / 突然変異体 / 網羅的解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、透過電子顕微鏡を用いて葉緑体形態を網羅的に構造観察すること、すなわち電顕による形態・構造のオミクス解析を行った。 (1) シロイヌナズナ葉緑体突然変異体の網羅的な電子顕微鏡観察 葉緑体タンパク質をコードする核遺伝子1,105遺伝子分のタグラインを収集したところ、アルビノ・ペールグリーン・斑入りといった葉の色に変化が見られる変異体は73遺伝子分見つかった。それら73変異体について、色素体の透過電子顕微鏡観察を行った。色素体内部の異常構造は11クラスに分類でき、構造の特徴には共通の機能的傾向が見られた。また、外見からだけでは分からない新規の異常構造も見つかり、変異体のスクリーニング法として電顕が有用であることも示された。これらの色素体画像は、他の変異体情報と合わせて、データベースChloroplast Function Database II(http://rarge.psc.riken.jp/chloroplast/)上で検索・閲覧することが可能となった。 (2) 広域高解像度の電子顕微鏡画像の取得 外部PCから電顕をプログラム制御し電子ビーム方向と試料位置の制御を組み合わせることで、広域の電顕画像を全自動で撮影することに成功した。また、画像認識プログラムにより糊しろ部分を張り合わせることで、大量の画像を全自動で結合することにも成功した。例えば、3,600枚から成るシロイヌナズナ茎頂画像は、撮影時間3時間半、結合時間10時間弱で取得できた。これまでに、最大37,881枚から成り、面積にして約600μm四方の領域をカバーする1枚画像を取得することができた。このように、細胞や組織全体に渡る広域高解像度の電子顕微鏡画像を取得し、葉緑体の構造変化等を統計学的及び総括的に処理できるようになった。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|