2012 Fiscal Year Annual Research Report
咽頭弓分節による頭部神経軸索と鰓弓動脈の束化・配線分け機構
Publicly Offered Research
Project Area | Vasculo-neural wiring and their interdependent crosstalk |
Project/Area Number |
23122523
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
大久保 直 北里大学, 医学部, 講師 (10450719)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 咽頭弓分節 / 舌咽神経 / 味覚受容器官 / 細胞系譜解析 / 咽頭嚢 / 鰓上板 / Ripply3 |
Outline of Annual Research Achievements |
咽頭弓は、脊椎動物の胎児期に一時的に咽頭部に現れる分節構造で、その分節パターンが正常に形成されることが、その後の様々な器官形成に重要である。咽頭弓は前側から順に5~7対形成され、第1~3咽頭弓は主に下顎や舌を形成する。また、各神経節から第1咽頭弓に三叉神経、第2咽頭弓に顔面神経、第3咽頭弓に舌咽神経、第4咽頭弓には迷走神経といった脳神経の軸索が走行し、咽頭弓分節がそれらの束化・配線分けに深く関与していると考えられる。つまり、咽頭弓の分節性は、鰓弓動脈の走行や脳神経軸索の伸長ルートを規定する構造的、分子的インフラとして機能している可能性が示唆される。 その分子基盤を解明するため、これまで第3、4咽頭弓に形成異常を示すRipply3ノックアウト(KO)マウスにおいて舌咽神経の走行が異常になることを明らかにした。さらに発生が進むと、本来舌咽神経が投射するはずの舌後方には、全く軸索が到達していないことを見出した。平成24年度は、舌咽神経の伸長異常の結果、舌後方の味覚受容器官である有郭乳頭が低形成となり、味蕾細胞の分化が完全に阻害されることを発見した。マイクロアレイとin situ解析の結果、Ripply3 KOマウス胚では、Ngn2やStmn2といった鰓上板由来の神経節(IX)のマーカーに異常が見られた。さらに、Ripply3プロモーター配列にcreをつないだトランスジェニックマウスとRosa26R-LacZマウスを交配し、Ripply3発現細胞の発生運命を追跡した。その結果、第2、3咽頭嚢(内胚葉由来)と鰓上板由来の神経節(外胚葉由来)が標識されるという新たな知見を得た。以上の解析から、咽頭弓外胚葉と内胚葉のRipply3発現細胞は、直接的あるいは間接的に舌咽神経節の形成および軸索伸長を制御するだけでなく、咽頭嚢といったスリット構造の維持に関与していると示唆された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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