2012 Fiscal Year Annual Research Report
発生時期による神経幹細胞の分裂パターンの変化を制御する機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Neural Diversity and Neocortical Organization |
Project/Area Number |
23123506
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川口 綾乃 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90360528)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 神経科学 / 神経発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類大脳が発生する過程で、神経幹細胞は、対称分裂から非対称分裂へとその分裂パターンを変化させていく。この神経幹細胞の分裂パターン変化がどのように制御されているかを知るべく、発生時期の異なるマウス大脳原基から神経幹細胞を取り出し、単一細胞レベルでの網羅的な遺伝子発現プロファイリングを行った。得られた結果の解析から、「ニューロン産生は既に始まっているが、神経幹細胞の分裂の多くが対称分裂をする増殖期」から、「非対称分裂による活発なニューロン産生期」へ移行する時期に、ダイナミックな遺伝子発現パターン変化がおこっていることが明らかとなった。 発生過程で神経幹細胞の細胞分裂回数はほぼ決まっていることから、今回明らかとなった発生時期に応じた神経幹細胞の「時間軸遺伝子」の変化は、神経幹細胞自身が、細胞分裂をカウントするシステムを介して制御している可能性がある。そこで、Notch活性化により細胞の未分化性を維持させつつ細胞周期進行を停止させる操作を行い、神経幹細胞内でおこる時間軸遺伝子の発現変化を検討した。その結果、細胞分裂が行われなくても、時間軸遺伝子の発現変化は進行することが明らかとなった。 一方、単一細胞レベルでの遺伝子発現情報の解析により、発生の同時期に胎生初期型と中期型の神経幹細胞が組織内で混在することはなく、時間軸遺伝子の発現の変化は、近隣の神経幹細胞集団内でほぼ一様に進むこともわかった。これらのことから、神経幹細胞内でおこる「時計の進行」を、発生進行の程度に応じるように外部から調整するシステムが存在する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)