2011 Fiscal Year Annual Research Report
多様な軸索投射パターンの形成機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Neural Diversity and Neocortical Organization |
Project/Area Number |
23123517
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
新明 洋平 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (00418831)
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Keywords | 軸索ガイダンス / draxin |
Research Abstract |
既知の軸索ガイダンス分子の働きだけでは大脳新皮質に見られる複雑な神経回路形成機構を理解する事はできない。本研究では、我々が発見した反撥性ガイダンス分子draxinに着目し、大脳新皮質における神経回路網形成機構の解明を目指す。これまでの解析から、視床皮質軸索投射においてdraxinが重要でかつ他の軸索ガイダンス分子にないユニークな役割を果たすと予想される。そこで、領域特異的なコンディショナルノックアウトマウスやトランスジェニックマウスを中心とする解析から、視床皮質軸索投射におけるdraxinの役割を明らかにする。 Cre-loxpシステムを利用したdraxinコンディショナルノックアウトマウスを作製し、どの領域に発現するdraxinが視床皮質軸索投射に必須であるかを調べる。また、相補的実験として、領域特異的にdraxinを発現するトランスジェニックマウスを作製し、draxinノックアウトマウスの視床皮質軸索投射異常がレスキューされるかを調べる。現在までに、draxinコンディショナルノックアウトマウスの作製に成功し、CAG-Creマウスとの交配によりdraxin機能が喪失されるかどうかを調べている。一方、トランスジェニックマウスに関しては、lacZ染色によるスクリーニングにより、draxinを発現するマウスラインを2系統確立した。今後、レスキュ実験を開始したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トランスジェニックマウスを用いたレスキュー実験に成功したため、おおむね順調に進んでいる。一方で、コンディショナルノックアウトマウスの作製には失敗したので、再度作製したい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度から平成24年度に研究費を繰り越し、平成24年度が最終年度であるので、記入しない。
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