2012 Fiscal Year Annual Research Report
CK1を介した減数第一分裂期における染色体分配制御機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Systematic study of chromosome adaptation |
Project/Area Number |
23125502
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
作野 剛士 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (10504566)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 減数分裂 / CK1 / Aurora B / 染色体分配 / 減数分裂期組換え |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請者はモデル生物である分裂酵母を用いて、進化的に高度に保存されたリン酸化酵素であるI型カゼインキナーゼ(CK1)の減数第一分裂期における染色体分配制御機構の解析を行った。その結果、CK1変異株では減数第一分裂期においてmerotelic結合(スピンドル微小管と動原体との”間違った結合”) が高頻度に観察された。この様なmerotelic結合は、その修正に必要なAurora B複合体(Chromosome Passenger Complex; CPC複合体)の変異株においても高頻度で観察されることから、Aurora B (Ark1)とCK1との機能的相関について解析を行った。まず、CK1変異株において、Aurora B複合体のサブユニットのうち、Ark1とINCENPのホモログであるPic1を同時に強発現させると、merotelic結合の出現頻度が顕著に抑圧されることが明らかになった。そこで、Ark1やPic1がリン酸化酵素であるCK1の標的となるかについて解析を行った結果、Pic1のC末端領域がin vitroでCK1により高度にリン酸化された。次に標的残基の同定を行った結果、Ark1の活性化に必要なIN boxとよばれるPic1 C末端領域に存在する3箇所のセリンが標的であることが明らかになった。また、標的残基の非リン酸化型pic1変異株では、CK1変異株と同様に減数第一分裂期においてmerotelic結合が高頻度に観察された。さらに、それらセリンをリン酸化模倣型に変異させたPic1とArk1をin vitroで反応させたところ、リン酸化模倣型Pic1はArk1を活性化することが明らかになった。よって、CK1はINCENPのリン酸化を介してAurora Bの活性化に機能するという、新たな制御機構の存在が示唆された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)