2012 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム変動領域の情報をトランスクリプトームに伝える正の制御メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Systematic study of chromosome adaptation |
Project/Area Number |
23125512
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
小保方 潤一 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (50185667)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ゲノム変動 / 転写開始点 / クロマチン / コード領域配列 / ATG / H2A.Z / TFIIF |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、植物の核ゲノムに挿入されたコード領域配列が、どのようにしてクロマチンの構造変換を自己の近傍に誘導し、周辺の転写領域を変動させるのかを解明することである。 前年度の研究では(1)遺伝子コード領域の存在は転写型ジーンサイレンシングに対して拮抗的に作用すること、(2) ゲノム上の重複領域(segmentally duplicated region) に含まれるコード領域配列では、ATGが欠損すると、その領域の転写活性が一般に低下すること、などが明らかとなった。本年度はまず(1)のメカニズムを調べるための形質転換植物の準備を進めたが、時間の関係で具体的な成果をまとめるまでには至らなかった。一方 (2)については前年以上の詳細な解析を進めたが、その結果、(3) 欠損したATGの近傍に別のATG配列があると、in-frame, out-of-frame を問わず、そのATG配列と元々のATG配列の距離的な近さに応じて、その周辺に出現する転写開始点の強度が回復する傾向のあることが分かった。現在、この新しい現象を説明するための作業仮説を検討しているが、その過程で、植物ゲノム上の転写開始点の出現機構自体についても実験的な検討を進めた。その結果、次の二つの新規知見が得られた。(4)H2A.Zは動物や酵母では転写開始領域に局在する傾向が知られているが、シロイヌナズナで包括的なChIP-seq解析を行ったところ、コード領域全体にまたがって分布する傾向がみられた。また、(5)シロイヌナズナのTFIIFの変異体について包括的な転写開始点解析を行ったところ、転写開始点の出現様式についてこれまで知られていない新しいタイプの表現型がみられた。現在、これらの知見を総合して、植物ゲノム上でのコード領域配列とクロマチンリモデリング、転写開始点の出現様式との関係について詳細な検討を進めている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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