2012 Fiscal Year Annual Research Report
肥満が組織内コエンザイムAプールに及ばす影響
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
23126501
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
長南 茂 茨城大学, 農学部, 准教授 (70312775)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 肥満 / コエンザイムA / 細胞内代謝 / ラット / 食欲 / 脂質 / パントテン酸 / ビタミンB5 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに高脂肪食摂取など環境要因に応答した肥満ラットの組織内コエンザイムA(CoA)プールの網羅的解析が終了している。そこで、平成24年度は、①CoAの出発物質であるビタミンB5のパントテン酸、および脂肪酸のミトコンドリアへの取り込みに関与するカルニチンの脂肪蓄積改善効果、②遺伝的肥満ラットにおける組織内CoAプールの動態、また③社会的ストレスを受けたラットの摂食障害についても解析した。 パントテン酸あるいはカルニチンの飲水投与により、腎周囲脂肪はおよそ半分になり、肝臓においても高脂肪食摂取による褪色が改善された。しかしながら、肝臓中の中性脂肪量には変化がなかった。組織内CoAプールの解析では、高脂肪食摂取による肝臓中のアシル化されていないCoASH量の減少が明らかにされているが、本現象はカルニチン投与により改善された。 Zucker fattyラットはレプチンレセプター異常により過食し、肥満になる。異常がないleanラットと比較すると、CoAプールにおいて特筆すべき違いは見られなかったが、両ラットとも肝臓および褐色脂肪細胞でCoA含量の低下が見られた。Ⅱ型糖尿病様病態を発症するZDFラットの解析では、肝臓中のCoAプールはfattyおよびleanとも高いレベルで回復していたが、褐色脂肪細胞ではleanラットでのみの回復で、fattyラットは低いままであった。このように、遺伝的肥満ラットでは肝臓および褐色脂肪細胞でCoA代謝が低下していることが明らかとなった。 今回使用したストレスモデルラットは摂食量の低下という形で表れる。この現象はストレス曝露による視床下部のマロニル-CoAレベルの上昇が原因の一つであることが明らかにされた。 このように、組織内CoA代謝は環境的要因および遺伝的要因に影響され、特に視床下部、肝臓、および褐色脂肪細胞においては密接に関係していた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)