2011 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓の脂肪蓄積のエピジェネティクス制御の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
23126507
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
亀井 康富 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 寄附研究部門教員 (70300829)
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Keywords | DNAメチル化 / 肝臓代謝 / 脂肪合成 / 転写制御 / エピジェネティクス / 授乳期 |
Research Abstract |
多くの疫学調査により、胎生期の栄養環境が成人期に発症する肥満や生活習慣病に関連する可能性が指摘されている(Developmental Origins of Health and Disease;DOHaD)。一方、胎生期のみならず個体の成長が著しい新生児期も全身臓器の可塑性が高い時期であり、新生児期の栄養環境が成人期の肥満や生活習慣病の疾患感受性に影響を与える可能性がある。本研究は、従来知見のなかった新生児期の肝臓におけるde novo脂肪合成のエピジェネティクス制御の分子機構の解明を目指す新しい試みである。具体的には、マウスの新生仔期にプロモーター領域のDNAメチル化により遺伝子発現が変動する肝脂肪合成関連遺伝子を同定し、成獣期に発症する肥満や脂肪肝との関連を検討するものである。種々の栄養状態において雄性C57BL6マウスの肝臓における脂肪合成遺伝子のDNAメチル化状態を検討したところ、肝脂肪合成の律速酵素グリセロール3リン酸アシル基転移酵素(GPAT1)遺伝子プロモーターにおけるDNAメチル化の程度が遺伝子発現と逆相関することが判明した。培養細胞を用いた検討により、DNAメチル化により転写因子SREBP1cを介したGPAT1遺伝子プロモーター転写活性が抑制されることが明らかになった。以上より、DNAメチル化によりGPAT1遺伝子はエピジェネティクス制御を受けることが示唆された。また、DNAメチル化の網羅的解析法であるMIAMI法(Oncogene25:3059-3064,2006)の導入を完了し、胎仔期~新生仔期~成獣期のマウスの肝臓におけるDNAメチル化状態の網羅的な解析が可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は動物個体を用いたin vivoの解析と培養細胞を用いたin vitroの解析の両者を施行している。動物実験の解析はその性質上、必然的に時間がかかっている。一方、in vitroの解析は当初の計画以上に進展しており、全体としては概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、当初の研究計画に関して現時点で特に変更はない。次年度以降、着実に成果を報告していきたい。
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Research Products
(6 results)