2012 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞由来因子レプチンのエネルギー代謝調節作用における分子メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
23126514
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
海老原 健 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70362514)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脂肪 / 糖尿病 / 脂肪萎縮症 / レプチン |
Outline of Annual Research Achievements |
レプチン補充療法により脂肪萎縮症で認められる糖脂質代謝が著明に改善することを明らかにしてきたが、そのメカニズムは不明な点が多い。一方、AMPKは糖脂質代謝制御における重要な鍵分子であり、近年、レプチンが骨格筋でAMPK活性化作用を示すことが報告されている。本研究では、脂肪萎縮性糖尿病におけるAMPKの意義を明らかにするとともに、今回確認されたレプチンによる肝AMPK活性化メカニズムを検討した。 A-ZIPマウスの肝臓および骨格筋のα1, α2アイソフォーム特異的AMPK活性の検討では、骨格筋では差が認められない一方で、肝臓ではα1, α2いずれもの活性も野生型の約半分に低下していた。A-ZIPマウスに対しレプチンを浸透圧ポンプにて持続皮下投与したところ、骨格筋だけではなく、肝臓においてもAMPK活性の亢進が認められた。 C57BL/6マウスにおいて迷走神経肝臓枝切断手術はレプチンによる肝AMPK活性化作用に影響を及ぼさなかったが、交感神経化学的除神経を行うとその作用は完全に抑制された。さらに、レプチンによる肝AMPK活性化作用はα1ブロッカーの共投与により完全に抑制された。βブロッカーの共投与による抑制は認められなかった。よって、レプチンは交感神経系α作用を介して肝AMPK活性化作用を示すことが明らかとなった。また初代培養ラット肝細胞に対するレプチン投与ではAMPK活性の上昇は認められなかった。 レプチンは骨格筋AMPK活性化作用以外にも、肝AMPK活性化作用を有することが明らかになった。またレプチンは、肝臓に直接作用するのではなく、中枢神経およびα交感神経系を介して肝AMPKを活性化するものと考えられた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)