2011 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪蓄積を制御する膜蛋白同定とその可溶性分泌型のアディポサイトカインとしての意義
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
23126516
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
和田 淳 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30294408)
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Keywords | アディポサイトカイン / 膜蛋白 / 可溶性分泌型分子 / 肥満 / メタボリックシンドローム / 脂肪細胞分化 / 細胞内シグナル |
Research Abstract |
我々はメタボリック症候群の病態に深く関与する遺伝子群を同定するために、内臓脂肪蓄積を来し2型糖尿病・高血圧・脂質異常症を発症するOtsuka Long-Evans Tokushima Fatty (OLETF)ラットを用いて内臓脂肪特異的な遺伝子群のスクリーニングを施行し新規アディポサイトカインvaspinを同定しその意義について研究している。その過程で膜蛋白質であるACAM (Adipocyte adhesion molecule)とGpnmb/OA(Osteoactivin)を同定した。脂肪細胞の膜蛋白であるACAMおよびGpnmb/OAが、(1)遺伝子改変動物(ノックアウト(KO)マウスとトランスジェニック(Tg)マウス)により脂肪蓄積に重要な役割を演じていること、(2)可溶性分泌型細胞外ドメイン蛋白が動物およびヒト患者の血中に存在し、アディポサイトカインとして作用していることを証明し、(3)これら膜蛋白の細胞内シグナル分子、あるいは可溶性細胞外蛋白の受容体を同定し創薬へと展開するという3点を本研究の目標とする。本年度は、それぞれの遺伝子のKOマウスとTgマウスを作出した。AP2プロモータを用いたACAMTgマウスでは通常食、高脂肪高蔗糖食ともに著明に脂肪重量が抑制され体重が減少することが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ACAMおよびGpnmbそれぞれの遺伝子のKOマウスとTgマウスが順調に作出されている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は可溶性分泌型細胞外ドメイン蛋白が動物およびヒト患者の血中に存在し、アディポサイトカインとして作用していることを証明する。
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