2012 Fiscal Year Annual Research Report
肥満における新規摂食調節関連遺伝子の機能解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
23126517
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浮穴 和義 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (10304370)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 新規遺伝子 / レプチン / 脂肪蓄積 / 高脂肪食 / 視床下部 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、哺乳類において脳の視床下部弓状核付近に特異的に発現している新規遺伝子を最近発見している。この視床下部弓状核は脂肪細胞からのレプチンをダイレクトに受容する部位であり、摂食行動に重要な働きをしていることが知られている。ラットを用いた解析から、絶食、肥満モデル動物、糖尿病モデル動物へのインスリン補給などの条件で新規遺伝子mRNA発現量が変動することを見出している。以上の解析から、新規遺伝子は新しい摂食調節関連遺伝子であると考えている。さらに、新規遺伝子から翻訳されるタンパク質には分泌性ペプチドがコードされていると考えられ、新規神経ペプチドの前駆体遺伝子である可能性が高い。 本研究では、肥満における新規遺伝子の機能を解明することを目的とし、前年度は脂肪蓄積のキー分子であるレプチンによる新規遺伝子発現調節機構を詳細に解析した。その結果、レプチン欠損肥満マウスでは新規遺伝子の発現量が低下しており、レプチンレスキューによりコントールマウスレベルまで発現量が戻った。このことから、新規遺伝子はレプチンによって発現調節を受けていることが示された。 本年度は、脳室内へレプチンを投与し、レプチンシグナルの下流に存在するリン酸化STAT3の発現を解析することで新規遺伝子発現細胞が直接レプチンを受容する可能性を検討した。その結果、リン酸化STAT3の発現細胞と新規遺伝子発現細胞は異なっていることが明らかとなり、新規遺伝子発現細胞はレプチン受容体を有していない可能性が示唆された。さらに、高脂肪食誘発性肥満(DIO)モデル動物での解析から、肥満に伴い新規遺伝子のmRNA発現量は低下するもののレプチン抵抗性が生じるとその変化が見られなくなることが分かった。 以上の解析から、レプチンは間接的に新規遺伝子の発現制御に関与していることが示唆された。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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