2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本人統合失調症家系のゲノム解析に基づく疾患発症に関わるゲノム多様性と病態の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Personal genome-based initiatives toward understanding bran diseases |
Project/Area Number |
23129501
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
有波 忠雄 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10212648)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 統合失調症 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症の病因として遺伝要因が大きく関与しているが、個々の遺伝子の多様性や変異の影響力は小さい。遺伝子解析技術の進歩により、より稀な、場合によっては民族特異的な変異が比較的大きな影響力を持って統合失調症の発症に関与していることがわかりつつある。本研究では日本人の統合失調症の同胞発症例を対象として日本における統合失調症の家族発症例に関連している遺伝子変異の同定を目的とした。対象は、すでに連鎖解析が実施され、かつ、一塩基多型チップなどの解析により、頻度の高い多型が連鎖に関連している可能性が低いことが先行研究で明らかになっている日本人の統合失調症同胞発症家系で、方法は統合失調症患者の発端者を対象にエクソーム解析を行い、連鎖を説明する、すなわち、連鎖領域で統合失調症との連鎖に関する同祖遺伝子数と関連する変異の探索することとした。その結果、より頻度が低く、かつ、SIFTやPolyPhen2などの機能変化予測ソフトで遺伝子の機能に影響を与える可能性が高い変異が連鎖と関連している可能性が高いことがわかった。これに加えて、遺伝子の機能やコントロール群での変異の頻度を考慮した結果、1番染色体の連鎖領域内の特定の遺伝子に家系ごとに異なる遺伝子機能に大きな影響を持つ変異が検出された。それに加えて、別の遺伝子の遺伝子機能に大きな影響を与える頻度の比較的高い多型の変異型がホモ接合であることが複合的に関与していることが示唆された。今後の課題として、さらに多くの家系でこれらの遺伝子をリシークエンスすることにより、これらの遺伝子の機能的変化が日本人の統合失調症の家族発症に関わっていることを確認する必要がある。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] DPP6 as a candidate gene for neuroleptic-induced tardive dyskinesia.2013
Author(s)
Tanaka S, Syu A, Ishiguro H, Inada T, Horiuchi Y, Ishikawa M, Koga M, Noguchi E, Ozaki N, Someya T, Kakita A, Takahashi H, Nawa H, Arinami T.
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Journal Title
Pharmacogenomics J.
Volume: 13
Pages: 27 - 34
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Association of SNPs linked to increased expression of SLC1A1 with schizophrenia.2012
Author(s)
Horiuchi Y, Iida S, Koga M, Ishiguro H, Iijima Y, Inada T, Itokawa M, Arai M, Niizato K, Iritani S, Kakita A, Takahashi H, Nawa H, Arinami T.
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Journal Title
Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet.
Volume: 159B
Pages: 30 - 37
DOI
Peer Reviewed