2011 Fiscal Year Annual Research Report
エクソーム解析による新規パーキンソン病原因遺伝子の単離
Publicly Offered Research
Project Area | Personal genome-based initiatives toward understanding bran diseases |
Project/Area Number |
23129506
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
舩山 学 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70468578)
|
Keywords | 遺伝子 / 変異 / 連鎖 / エクソーム / パーキンソン病 / 全ゲノム / exome / 多型 |
Research Abstract |
本研究の対象である常染色体優性遺伝性パーキンソン病家系から新規原因遺伝子を単離する目的で、3名の患者についてエクソーム解析を実施した。全エクソン領域の濃縮にはアジレント社のSureSelect Human All Exonキットをもちい、イルミナ社のGenome Analyzer IIxでシークエンスを行った。その結果、約80%のカバー率で3名の患者のエクソン領域の配列を得る事が出来た。さらに追加で1名の患者について全ゲノムシークエンスをイルミナ社のHiSeq 2000をもちいて実施した。この結果、全ゲノムの91%以上のカバー率で患者の全ゲノム配列を得る事が出来た。また、患者7名および非/未発症兄弟5名について、全ゲノムSbPs タイピングをアフィメトリクス社 Genome-Wide Human SNP Array 6.0をもちいて行い、SNP HitLinkおよびMerlinソフトウエアをもちいてゲノムワイド連鎖解析を実施した。連鎖解析は本年度導入したワークステーション(HP Z600)をもちいた。 連鎖解析およびエクソームまたは全ゲノム解析の結果を統合し、患者特異的遺伝子変異の絞り込みを行った。患者4名から合計約370万の多型を検出し、(1)連鎖領域に存在する,(2)SMPとして登録がない,(3)エクソンまたはスプライス領域に存在する,(4)非同義変異であるという条件で候補遺伝子変異を絞り込んだ結果、4種類の多型を見出すことが出来た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、エクソーム解析を完遂でき、更に候補遺伝子変異を4種類まで絞り込むことが出来た。原因遺伝子単離までは至っていないが、本研究課題はおおむね順調に進展していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、連鎖解析や絞り込みを様々な方法で行い、候補遺伝子変異の見落としが無いか検証すると共に、本年度の研究成果から見出された候補遺伝子変異について、非血縁健常群や他の常染色体優性遺伝性パーキンソン病家系群で変異の有無を検討していく予定である。
|