2012 Fiscal Year Annual Research Report
発がんシグナルが誘導するDNA複製異常におけるY-familyポリメラーゼの役割
Publicly Offered Research
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
23131503
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山下 孝之 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (10166671)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 発がん遺伝子 / 突然変異 / DNA複製 / Yファミリー・ポリメラーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
活性化がん遺伝子による異常なDNA複製は、発がん過程を促進するゲノム不安定性の主な原因として注目を集めている。このようなDNA複製は二重鎖切断を生じ、その組換え修復のエラーを介して、遺伝子の欠損、増幅、再構成などを引き起こすと考えられる。一方、発がんに関連するゲノムの変化には点突然変異が大きな役割を果たしているが、がん発生の過程で変異率の上昇する可能性やその仕組みは十分明らかではない。Yファミリー・ポリメラーゼ(Y-Pol)は忠実度の低いDNA複製酵素であり、損傷乗越えDNA合成への関与はよく知られているが、それ他の高次構造を取るDNAの複製への関与が報告されている。私達はヒト細胞にがん遺伝子サイクリンEを過剰発現すると、DNA再複製にともないreplisomeにY-PolのひとつであるPol-etaが動員されることを見出した。ヒト細胞U2OSにおいてgemininをノックダウンし、G2期停止からDNA再複製による高倍数体が出現するモデル系を用いて、Pol-etaの働きを追究した。本細胞において、DNA再複製している細胞に特異的にreplisomeへのPol-etaの動員が見られた。また、DNA再複製による新規合成DNA鎖にPol-etaが結合することが生化学的手法によっても確認された。さらに、RNAiによるPol-etaの発現抑制は、S期のDNA合成には影響しないが、再複製におけるDNA合成速度を有意に抑制することが明らかになった。これらの結果は、DNA再複製にPol-etaが関与することを示す。また、私達はPol-kappaやREV1も同様に再複製に関与することを示唆するデータを得ている。したがって、活性化がん遺伝子が引き起こすDNA再複製はY-Polの動員することが強く示唆され、このメカニズムが点突然変異の発生率を亢進させる可能性が考えられる。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)