2012 Fiscal Year Annual Research Report
染色体ストレス応答におけるクロマチンリモデリング因子の役割
Publicly Offered Research
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
23131505
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石合 正道 京都大学, 放射線生物研究センター, 准教授 (90298844)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | クロマチン / DNA修復 / ファンコニ貧血 / ヒストンシャペロン / FANCD2 / ヒストン / シグナル伝達 / 癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ファンコニ貧血(FA)の原因遺伝子群の構成するFA経路は、DNAクロスリンク(ICL)修復と染色体ストレス応答に必須の役割を果たす。本研究課題では、FA経路とクロマチン制御因子がカップリングする可能性を想定し、以下の研究を行った。
1)FA経路の中心タンパク質FANCD2のヒストンシャペロン活性の検討。詳細な表現型解析により、昨年度同定した点突然変異体(RK変異体)を含め、これまで分離したFANCD2 C末端領域のヒストンシャペロン変異体は、いずれも同時にFANCD2のモノユビキチン化が抑制されることが判明した。このため、FANCD2の機能分離変異体の単離を試みた。検討の結果、FANCD2が正常にモノユビキチン化され、ヒストンシャペロン活性が著減するヒトFA患者由来のFANCD2 R302W(トリではR305W)変異体を見いだした。その解析から、FANCD2のヒストンシャペロン活性は、クロマチン上で働くFANCD2の機能であること、また、この活性は直接クロマチンの動的変化を制御することが結論され、これらの成果を論文として発表した。
2)FA経路とクロマチンリモデリング複合体Swi/Snfとの機能連携の検討。ヒトHeLa細胞を用い、Swi/Snf複合体のBrg1, Brm, SNF5のsiRNAによるノックダウンを行い、細胞の表現型解析により直接的にFA経路との機能連携を検討した。いずれの細胞も、DNAダメージによるFANCD2モノユビキチン化は正常であり、ICL薬剤に対する感受性にも顕著な差はなかった。従ってICL修復においては、FA経路分子とSwi/Snf複合体の機能連携の寄与は大きくないと結論される。加えて、Brg1欠損細胞であるH1299細胞にBrg1を再発現させた細胞を構築し、両者を比較したが、優位な差は見られず、上のノックダウン実験の結論を支持する結果が得られた。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Histone chaperone activity of Fanconi anemia proteins, FANCD2 and FANCI, is required for DNA crosslink repair.2012
Author(s)
Sato K, Ishiai M, Toda K, Furukoshi S, Osakabe A, Tachiwana H, Takizawa Y, Kagawa W, Kitao H, Dohmae N, Obuse C, Kimura H, Takata M, Kurumizaka H.
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Journal Title
EMBO J.
Volume: 31
Pages: 3524-3536
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Histone chaperon activity of Fanconi anemia proteins, FANCD2 and FANCI, is required for DNA crosslink repair.2012
Author(s)
Ishiai M, Sato K, Toda K, Furukoshi S, Osakabe A, Tachiwana H, Takizawa Y, kagawa W, Kitao H, Dohmae N, Obuse C, Kimura H, Takata M and Kurumizaka H
Organizer
The 8th 3R symposium
Place of Presentation
淡路夢舞台国際会議場(兵庫県淡路市)
Year and Date
2012-11-25 – 2012-11-28
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