2011 Fiscal Year Annual Research Report
塩基除去修復によるゲノムワイドなゲノム情報の再構築
Publicly Offered Research
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
23131519
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
斉藤 寿仁 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50211925)
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Keywords | SUMO / ユビキチン / 翻訳後修飾 / 脱メチル化 / 塩基除去修復 / クロマチン |
Research Abstract |
塩基除去修復によるメチル化C(^<5m>C)の脱メチル化はエピゲノム情報の消去の主要な反応経路と考えられている。しかし、ヒストン修飾や転写・複製との関わりなど、その分子基盤は不明な点が多い。RNF4はSUMO化タンパク質を認識し、SUMO-ユビキチン複合鎖を形成するRING型ユビキチンリガーゼで、真核生物で高度に保存されている。近年、RNF4と塩基除去修復酵素チミンDNAグリコシラーゼTDGとAPE1を中核とする複合体が、ゲノムワイドの脱メチル化に関わることが報告され、注目されている。本研究では、分子から細胞レベルでの解析を行い、RNF4が形成するSUMO-ユビキチン複合鎖やRNF4-TDG-APE1を含む塩基除去/^<5m>C脱メチル化複合体の構造と機能を明らかにする。 RNF4-TDGを中核とする脱メチル化複合体の複製時における機能制御の解析 1)RNF4-TDGあるいはRNF4-TDG複合体の構成因子を酵母2ハブリッド、免疫沈降、細胞・Xenopus卵抽出液より探索する。SUMOに対する抗体による免疫沈降物の解析も並行する。 2)SUMOとユビキチン修飾の標的として知られるtopoisomerase IIとヒストンシャペロンCAF1 p150サブユニットは構成因子の候補と考えられることから、個別に複合体の活性に対する効果を生化学的・細胞生物学的な手法で解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNF4-TDG複合体の標的としてTETと呼ばれる酵素群の解析を開始できたことは、本研究計画における大きな進展と考えている。CAF-1 p150とトポイソメラーゼ IIに相互作用するTTTRAPの解析もcDNAの発現を中心に順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度の実験の継続と発展を目指す。加えて、RNF4-TDG/TTRAP 1複合体の構成因子の過剰発現によるGain-of-Functionの解析やRNF4-TDG/TTRAP複合体の構成因子のsiRNAによるLoss-of-Functionの解析を計画する。
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Research Products
(12 results)