2012 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮細胞MHC分子の抗原提示能の解析と臨床応用
Publicly Offered Research
Project Area | HLA polymorphism, disease and evolution |
Project/Area Number |
23133505
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
宇高 恵子 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (40263066)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | T細胞 / ペプチド / MHC分子 / 血管内緋細胞 / 抗原提示 |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍特異的T細胞が血液から固形腫瘍内へと特異的に浸潤するメカニズムを明らかにした。また、このしくみを利用した、抗腫瘍活性の高い免疫方法を開発した(論文2報を再投稿中)。 1.血管内皮細胞の抗原提示によるCD4 T細胞の腫瘍内浸潤のメカニズム まず、腫瘍抗原特異的CD4 ThとCD8 CTLの腫瘍内浸潤のkineticsを、蛍光標識したT細胞クローンを使って解析した。その結果、先にThが先に浸潤し、1日遅れてCTLの浸潤ピークがあることがわかった。すなわち、自然な腫瘍血管で血管内皮細胞が抗原提示細胞として働き、最初に腫瘍の場所を見つけて侵入するのはThであることが明らかとなった。また、固形腫瘍から血管内皮細胞を単離して、顕微鏡下でThのtransmigrationを観察した。その結果、死んだ腫瘍細胞を貪食した血管内皮細胞では、抗原依存性、MHC class II依存性にThのtransmigrationが起こることが観察された。次に、Thが浸潤した固形腫瘍にはCTLが効率よく浸潤するメカニズムを明らかにするため、ケモカインの遺伝子発現、および遺伝子KO T細胞を使ってCTLの浸潤を調べた結果、IFN-γ依存性ケモカインの関与が明らかとなった。これらはタンパク質レベルでも分泌が確認され、Thの出すIFN-γに依存していた。 2.腫瘍特異的ThとCTLの両方を誘導するペプチド免疫療法の開発 上記メカニズムを利用して、Th誘導性ペプチド、CTL誘導性ペプチドの両方を使って免疫をし、後者単独の場合と、in vivoの抗腫瘍活性を比較した結果、格段の抗腫瘍活性が認められた。さらに、Th誘導性ペプチドは、腫瘍抗原の場合は制御性T細胞を誘導する可能性もあるため、ペプチドを修飾することにより、Th誘導活性を100倍前後高める工夫をし、特許出願をした。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)