2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規エストロゲン依存性乳癌細胞増殖機構のシステム的統合理解
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative Systems Understanding of Cancer for Advanced Diagnosis, Therapy and Prevention |
Project/Area Number |
23134504
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
片桐 豊雅 徳島大学, 疾患プロテオゲノム研究センター, 教授 (60291895)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 乳癌 / エストロゲン / ゲノム / シュミレーションモデル / 分子標的治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
エストロゲン依存性乳癌のER活性化の分子機構は未だ不明な点も多く、また長期の内分泌療法による耐性獲得が問題となっており、より詳細なER制御機構の解明が望まれている。申請者は、これまでに新規ER活性化制御分子ERAP1を同定し、ER陽性乳癌細胞においてERAP1がER活性抑制因子PHB2と結合し、その抑制機能を阻害することでERの恒常的活性化を導くという、新たなER活性化機構を発見した。さらに、ERAP1-PHB2結合阻害ペプチド(ERAP1-pepitde)を見出し、ER陽性細胞においてE2依存性のERゲノム的活性化機構と非ゲノム的活性化経路を抑制することを証明した(現在投稿中)。しかし、ゲノムワイドにどのような遺伝子、タンパク質の発現に影響するかは不明であった。そこで、ERα陽性乳癌細胞株MCF-7におけるERAP1-pepitde投与後のマイクロアレイ・プロテオーム解析を行い、発現変動を示す遺伝子の同定を試みた。その結果、ERAP1-pepitde投与により、E2やコントールペプチド投与時の発現変動に比較して、ERAP1-pepitde処理わずか1時間により、既知のE2応答遺伝子やER標的遺伝子に加えて、報告ない多くの遺伝子の発現が抑制されていることがわかった。以上の結果から、PHBの抑制機能を誘導できるERAP1-peptide投与は既知のE2シグナル経路に加え、未知のE2シグナル経路も抑制することがわかり、ER陽性乳癌の新たな治療薬としての可能性が示唆された。現在は内分泌療法抵抗性乳がんにおける効果について検討している。 また、前年度より継続している乳癌臨床検体の収集をすすめ、これらを用いてERAP1およびPHB2の組織免疫染色を行う予定である。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)