2012 Fiscal Year Annual Research Report
「細かさ」質感の視知覚特性
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative studies of neural mechanisms and advanced information technologies for perception of material and surface qualities |
Project/Area Number |
23135528
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
新谷 幹夫 東邦大学, 理学部, 教授 (50339199)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 質感知覚 / コンピュータグラフィックス / 視覚心理 / 細かさ知覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、「細かさ」の視知覚に焦点をあて、心理物理的手法によりその知覚特性を解明し、空間構造と質感知覚の関係性をモデル化することを目的とする。さらにモデルに基づく画像生成アルゴリズムを検討し、工学的応用も目指す。 1 周波数・ヒストグラムの影響を調べる実験:昨年度の研究により、1次元パターンの細かさ知覚では低周波成分のパワーが大きな影響を持つことが示唆された。しかし、周波数成分を変化する際に輝度値ヒストグラムも変化することが分かり、どちらか主要因であるか判別できなかった。そこで、周波数分布とヒストグラムを制御しつつ、パターンを変調させる方式として、(1)均一白色雑音に空間フィルタを施してスペクトルを制御しヒストグラムはガウス分布となるようにする、(2)均一白色雑音にヒストグラム変換を施すことによりスペクトルを均一に保ったままヒストグラムを制御する、という2つの生成手法を用い、提示刺激を生成した。その結果、(1)のスペクトルのみを変化させたパターンでは知覚される細かさが大きく変化したのに対し、(2)のヒストグラムのみを変化したパターンでは大きな変化は見られなかった。 2 等輝度・色変調パターンによる実験: 輝度が一定で色度のみが変調するパターンを用いて細かさ知覚の特性を調査し、輝度変調パターンと特性を比較した。色相パターンによる変化は少なく、明るさ変調に用いた濃淡パターンに近い「細かさ」が知覚されていることが判明した。 3 工学的応用を指向し、「粗い」画像を「細かい」画像に加工する手法を検討した。線分図形にガウス分布ノイズを重ね合せたパターンを作成し、同様のマッチング実験を行なった。その結果、ノイズの標準偏差に応じて知覚される細さが変化し、その変化は線形モデルによる予測値とよい一致をみた。この結果を髪のレンダリングに応用し、ノイズ付加による画像生成法を開発、効果を確認した。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(15 results)