2023 Fiscal Year Annual Research Report
Strain gradient induced super ordered structures and spin & dipole properties in functional oxide films
Publicly Offered Research
Project Area | Progressive condensed matter physics inspired by hyper-ordered structures |
Project/Area Number |
23H04099
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田畑 仁 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00263319)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 傾斜歪格子 / 機能性酸化物 / 薄膜 / マルテンサイトエピタキシー |
Outline of Annual Research Achievements |
スピンと双極子が共存するフェリ磁性誘電体としてガーネット型酸化鉄に着目し、希土類置換、薄膜形成時の斜格子歪導入による空間反転対称性の破れ効果により、双極子秩序(強誘電性)フォノンのソフト化の実現を目指した。 スピンと双極子が共存する物質系としてガーネット型酸化鉄(R3Fe5O12)を対象とし、a)実証済みのR=Sm以外の希土類を対象として、イオン半径およびf電子数を系統的に変化させたR=Lu-Dyを選択すると共に、b)単結晶基板として入手可能な3種のガーネット結晶と組み合わせることで、0-4%の格子ミスマッチ(不整合)により格子歪を系統的に導入し、スピン-フォノン交差相関を最大にする最適化条件を探索した。この局所的な傾斜結晶格子歪導入による空間反転対称性の破れ効果により:双極子強結合 (強誘電性)の実現と、傾角スピンと中心対称の破れの相乗効果によるDzyaloshinskii-Moriya相関によりスピン・フォノン結合型マグノン誘起が期待され、これらの結果を参考にして、ガーネット型単結晶以外の適用も可能な物質系であるスピネル型結晶やペロブスカイト型結晶、蛍石型結晶等の磁気誘電体材料へも拡張した。 さらに、磁性-非磁性イオン配置の超秩序系としてスピングラス材料についても研究対象を拡張し、ガーネット型酸化において室温でスピングラス(クラスターグラス)状態を発現する物質の合成に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って研究を進めており、順調に進展していると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ガーネット型酸化鉄(R3Fe5O12)を対象とし、a)報告済みのR=Sm以外の希土類を対象として、イオン半径およびf電子数を系統的に変化させたR= Lu、Ho、Y等を選択すると共に、b)単結晶基板として入手可能な3種のガーネット結晶と組み合わせることで、-2%から+2%の格子ミスマッチ(不整合)により格子歪を系統的に導入し、スピン-フォノン交差相関を最大にする最適化条件を探索する。この局所的な傾斜結晶格子歪導入による空間反転対称性の破れ効果により:双極子強結合 (強誘電性)の実現と、傾角スピンと中心対称の破れの相乗効果によるDzyaloshinskii-Moriya相関によりスピン・フォノン結合型マグノン誘起が期待される。これらの結果を参考にして、ガーネット型単結晶以外の適用も可能な物質系であるスピネル型結晶やペロブスカイト型結晶、蛍石型結晶等の磁気誘電体材料へも拡張していく。 さらに、磁性-非磁性イオン配置の超秩序系と、ランダムネスとフラストレーションを制御することで創発するスピングラス物性に関して、ガーネット型酸化鉄に加えて、スピネル型酸化鉄に対象を拡張して室温スピングラス(クラスターグラス)状態を発現する物質の合成に挑戦する。
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[Presentation] Giant spin-valve effect and gate modulation in nano-channel oxide devices made using metal-insulator transition2024
Author(s)
Tatsuro Endo, Shun Tsuruoka, Yuriko Tadano, Shingo Kaneta-Takada, Yuichi Seki, Masaki Kobayashi, Le Duc Anh, Munetoshi Seki, Hitoshi Tabata, Masaaki Tanaka, and Shinobu Ohya
Organizer
強的秩序とその操作に関わる研究会 第18回講演会
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[Presentation] Giant spin-valve effect and FET operation in nano-channel oxide devices made using metal-insulator transition2023
Author(s)
Tatsuro Endo, Shun Tsuruoka, Yuriko Tadano, Shingo Kaneta-Takada, Yuichi Seki, Masaki Kobayashi, Le Duc Anh, Munetoshi Seki, Hitoshi Tabata, Masaaki Tanaka, Shinobu Ohya
Organizer
iWOE29
Int'l Joint Research
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