2023 Fiscal Year Annual Research Report
Rational molecular evolution of CO dehydrogenase (CODH) from HCP, an ancestral CODH-type enzyme without CODH activity
Publicly Offered Research
Project Area | CO world |
Project/Area Number |
23H04648
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
藤城 貴史 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20740450)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | Hybrid cluster protein / CO dehydrogenase / Ni / X線結晶構造解析 / 分子進化 / 還元 / 変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、CODHの祖先型であるHCPの3つのclassのうち、最も研究が進んでいるclass IのHCPへの変異導入によるCODH活性を持つHCP変異型作成を試みた。まずCODHとclass I HCP活性部位の金属クラスター周辺構造の比較の結果、CO/CO2を結合するのに重要となるNiイオンを活性部位に取り込むと予想されるチャネルがHCPにも存在することを確認した。 HCPの、推定Ni取り込み可能なチャネル周辺のアミノ酸残基のいくつかをCODH型アミノ酸に置換し、大腸菌組換え型酵素として発現、精製したところ、どの変異型も安定に大量精製することに成功した。EPR測定により、これらHCP変異型の活性部位の性状解析を行った結果、野生型HCPとは少し異なるシグナルを示したため、これらが野生型酵素とは異なる活性部位クラスター環境を持つことが示唆された。また、CODHに最も構造上近いと予想されたclass III HCPの構造解析にも成功し、その全体構造が二量体であること、クラスターの配置がCODHと相同であることを見出した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CODHと同じ二量体型のHCPであるclass III HCPの構造解析に世界で初めて成功し論文として報告できた。よって、今後は単量体型HCPとして知られるclass I、class IIだけでなく、二量体型のclass III HCPも用いて、構造に基づくHCPからのCODHへの分子進化の再現実験が可能となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は精製できたclass I HCP変異型をNi共存下、COまたはCO2雰囲気下でのCODH型の酵素反応を実施し、活性評価を行う。また、class IIやclass III HCPでも、同様に変異導入を行い、CODH活性を評価する。
|
Research Products
(4 results)