2013 Fiscal Year Annual Research Report
フシコクシン誘導体によるたんぱく質間相互作用の検出
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
24102519
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大神田 淳子 京都大学, 化学研究所, 准教授 (50233052)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | フシコクシン / 14-3-3たんぱく質 / 蛍光標識剤 / 標的探索 / 抗がん剤 / 分化誘導活性 / 作用機序 / リン酸化リガンド |
Research Abstract |
14-3-3たんぱく質は、200種以上のリン酸化リガンドと会合体を形成し、Ser/Thrキナーゼ細胞内信号伝達系を制御する等の重要な生理的役割を担っている。14-3-3たんぱく質とリン酸化リガンドとの相互作用機構の詳細を明らかにすることは、がんなど14-3-3たんぱく質の関わる病気治療の機序解明に向けて重要な課題である。一方、ジテルペン系フシコクシン類 (FC)とコチレニン類(CN)は酷似した構造を有するが異なる生理活性を持つ 。両者は14-3-3たんぱく質とリン酸化リガンド(PL)の会合体の隙間に結合し、14-3-3-PLを約90倍安定化する。生理活性の相違は、12位水酸基の有無により2種の天然物が安定化するPLが異なっているためと推定した。 本年度は、白血病細胞HL-60に対するFC半合成抗がん剤ISIR-042の分化誘導活性を評価し、CNと同等の活性を有することを明らかにした。また、14-3-3抗体を用いた共免疫沈降実験により標的探索を検討し、化合物依存的に増強されるたんぱく質バンドを検出した。一方、12位水酸基を唯一の構造上の差異とするISIR-042Jの合成を達成し、細胞実験によりISIR-042とは対照的に、HL60細胞に対して全く不活性であることを確認した。さらに、天然物の12位水酸基が三者会合体形成に与える影響を、14-3-3蛍光標識化を指標として検討するために、ISIR-042およびISIR-042Jを蛍光プローブへ導き、種々の配列を持つPLに対する認識能を網羅的に比較検討した。その結果、mode1リガンドが持つi+2位プロリン残基が、標識剤の12位水酸基と顕著な立体反発を生じるなど、12位水酸基の特徴的な効果を見出した。以上より、FC基盤抗がん剤の細胞分化誘導活性を明らかにするとともに、12位水酸基の有無がPLの選択性に影響を与えることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
[Journal Article] A semi-synthetic fusicoccane stabilizes a protein-protein interaction and enhances the expression of K+ channels at the cell surface2013
Author(s)
Carolin Anders, Yusuke Higuchi, Kristin Koschinsky, Maria Bartel, Benjamin Schumacher, Philipp Thiel, Hajime Nitta, Regina Preisigller, Gnter Schlichthrl, Vijay Renigunta, Junko Ohkanda, Jrgen Daut,Nobuo Kato,Christian Ottmann
-
Journal Title
Chem. Biol.
Volume: 20
Pages: 583-593
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-