2013 Fiscal Year Annual Research Report
天然物とホウ素クラスターのハイブリッド分子プローブ開発とがんの低酸素応答機構解明
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
24102526
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 浩之 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (30274434)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ケミカルバイオロジー / 低酸素 / Hsp60 / ホウ素 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)エトポシドトリエン誘導体が有する熱ショックタンパク60(HSP60)シャペロン阻害活性を模倣したホウ素クラスター分子の設計と合成・活性評価 本申請者は、すでにHIF-1α タンパクの安定化機構を阻害するホウ素クラスター含有化合物の開発に成功しており、その分子標的タンパク質がHSP60であることを明らかにしている。一方、HSP60のシャペロン活性阻害化合物としてエトポシドトリエン誘導体であるETBが唯一報告されている。そこで、本研究では、本申請者が既に開発したホウ素クラスター含有化合物のHSP60のシャペロン活性阻害活性について、その評価系を構築して調べた。さらに、構造活性相関を行い、更に活性の高い化合物を見い出した。 (2)三環縮環系複素環骨格を有するHIF-1転写阻害剤開発とその作用機序解明 本申請者は、三環縮環系複素環骨格を有するインデノピラゾール誘導体が低酸素環境下において誘導されるHIF-1αの転写活性を阻害することを見出した。そこで、インデノピラゾール誘導体の活性相関を検討し非天然型HIF-1阻害剤として、もっとも高い活性を有する化合物を見い出すとともに、その誘導体のケミカルプローブ化を検討した。合成したケミカルプローブを用いて、その結合タンパクをインゲル消化法を用いて標的タンパク質同定を試みたが、同定は出来なかった。一方、構造活性相関研究の過程で、非常に高い細胞増殖抑制を示すインデノピラゾール誘導体を見出した。そこで、理化学研究所の長田研究室で開発されたMorphoBase プロファイリング法ならびにChemProteoBase プロファイリング法を用いて、同研究グループの川谷氏と共同研究により、標的タンパク質の探索を行った。その結果、このインデノピラゾール誘導体の標的タンパク質がチューブリンであることを突き止め、チューブリン重合を阻害することによって、高い細胞増殖阻害を示すことを明らかにした。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)