2013 Fiscal Year Annual Research Report
天然物リガンドを利用した間葉系幹細胞の分化制御機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
24102532
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Research Institution | Microbial Chemistry Research Foundation |
Principal Investigator |
坂本 修一 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所 沼津支所, 主任研究員 (60346070)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 天然物リガンド / 間葉系幹細胞 / 骨芽細胞 / 脂肪細胞 / 細胞分化 |
Research Abstract |
平成25年度は、昨年度より扱っている2種のリガンドA及びBに加え、班員間の共同研究により見出したリガンドCについても作用機序の解析を行った。 間葉系幹細胞の骨芽細胞分化を誘導するリガンドAについては、平成24年度に引き続き化合物を結合させたアフィニティービーズ(半田ビーズ)を用いて結合タンパク質の探索を行った。リガンドA固定化ビーズだけでは候補のタンパク質を絞り込めなかったため、リガンドAの不活性類縁体を固定化したビーズも作成し、結合タンパク質を比較した。その結果、よりリガンドA固定化ビーズに結合するタンパク質の一つがHsp90であることが判明したため、Hsp90の阻害剤の間葉系幹細胞への影響を検討したが、骨芽細胞分化誘導活性は認められなかった。 間葉系幹細胞には脂肪細胞分化を、また前骨芽細胞には骨芽細胞分化を誘導するリガンドBについては、新たに二つの類縁体を合成し、そのうち一つは活性がほぼ完全に消失することが判った。この不活性誘導体をコントロールとして、間葉系幹細胞の遺伝子発現に与える影響をマイクロアレイにより解析し、リガンドB処理群でのみ処理開始6時間以内に上昇する遺伝子を同定した。 新たに見出したリガンドCは、間葉系幹細胞の脂肪細胞分化を誘導する。種々の検討の結果、転写因子Xのレポーター遺伝子を活性化することが判った。ウエスタンブロットを行ったところ、リガンドC処理した細胞ではDのタンパク量が増加していた。また、定量PCRにより、リガンドC処理細胞ではXの下流遺伝子のmRNAが増加していることが判明した。リガンドCの不活性類縁体では、上記の現象は見られなかった。さらに転写因子XのsiRNAノックダウンを行ったところ、リガンドCによる脂肪細胞分化は顕著に抑制された。以上の結果から、リガンドCが転写因子Xを介して脂肪細胞分化を誘導すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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