2013 Fiscal Year Annual Research Report
病的細胞増殖・細胞死・組織線維化・血管新生を選択的制御する化合物の探索
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
24102533
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小嶋 聡一 独立行政法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, 特別ユニットリーダー (10202061)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | レチノイド / 細胞死 / 線維化 / 血管新生 |
Research Abstract |
1)非環式レチノイド(ACR)による癌特異的細胞死誘導経路の解明:NMR/CE-TOFMSメタボローム解析によってACRの新規標的分子を網羅的に探索し、ACRがエネルギー代謝調節鍵酵素PDK4依存的に肝癌細胞のエネルギー代謝(ATP合成)を阻害するという新しい標的経路を見出した。COOH基をブロックしたACR類縁体では明瞭な細胞死誘導活性が見られず、COOH基がACRの抗癌作用に重要であることを認めた。 2)トランスグルタミナーゼ2(TG2)核局在を標的とした病的細胞死制御剤の化合物スクリーニング:TG2の活性や発現を阻害せず、核局在を阻害する化合物を、民間の食品企業や連携研究者が有する化合物や菌類などから探索し、ヒット化合物を得た。 3)TGF-β活性化反応を標的とした病的組織線維化抑制剤スクリーニング:前年度の研究で見つけ出したLAP切断部位に結合することにより、血漿カリクレイン依存TGF-β活性化反応阻害化合物の有用性について、in vitro初代ラット星細胞で評価した。良い成績を収めた化合物について、肝炎モデルマウスにおいてその有用性を確認した。 4)腫瘍血管新生選択的制御剤の化合物スクリーニングと分子機構解明:マウス肺動脈内皮細胞は、実験必要量の細胞取得に3カ月を要するため、代用細胞株としてマウス由来動脈内皮細胞MAECを使い、VASH1のタンパク質発現量はTG2活性によって負に制御されており、VEGF+TG阻害剤シスタミン処理により、VEGF単独処理時よりも亢進する事を確認した。Prognoscanデータベースを利用し、様々な腫瘍患者においてTG2高発現、並びにVASH1低発現の腫瘍患者の予後が悪いことがわかった。さらに、TG2KOでは野生型マウスに比べ癌細胞移植20日後の死亡率が半分になることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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