2013 Fiscal Year Annual Research Report
テラスケール弦模型の定式化と加速器実験での検証
Publicly Offered Research
Project Area | Particles Physics opening up the Tera-scale horizon using LHC |
Project/Area Number |
24104505
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
北澤 敬章 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (20271158)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 素粒子の弦模型 |
Research Abstract |
平成25年度は、弦の張力のスケールとウィークスケールを結びつける理論的な研究を第1として、LHC実験におけるテラスケール弦模型の検証の研究を第2とする、という計画であった。 第1の課題については、前年度に取りあげた弦模型におけるゲージ対称性の自発的破れを実現した系において設定していた仮定を取り除くべく理論的な努力をした。特に時空10次元の模型である超弦理論の余分な6次元空間についてコンパクト化をしていなかったので、それを達成すべく努力した。高い対称性によって変形の自由度が少ないコンパクト空間、特に Z7 orbifold について理解を深め、超対称性のない配位のDブレーンの間に働く力(引力・斥力)によって変形の自由度を固定する可能性を追求した。磁気を帯びたDブレーンを用いれば可能であるというアイデアを得ることはできたが、論文を執筆するほどの成果には至っていない。これは、新たに26年度から3年間の基盤研究(C)として採択された研究計画に引き継がれるものである。 第2の課題に関しては、LHC 実験が特に新たな結果を与えなかったので、前年度行った研究を進めるということはしなかった。そのかわり、急速に進んできた宇宙観測の結果における弦模型の検証に関する研究を行った。超対称性のないDブレーンの模型においては、特徴的な指数関数のポテンシャルエネルギーを持つスカラー場が存在し、それが宇宙のインフレーションの始まりの物理に独特の予言をする。予言を正確に行い WMAP9 のデータと比較することにより超対称性のないDブレーンの模型の可能性を示唆した。 全期間の成果として、テラスケール弦模型は弦の張力のエネルギースケールとウィークスケールに比較的大きな開きを与える特殊な機構がない限りLHC実験によってほとんど排除されているという結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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