2012 Fiscal Year Annual Research Report
フローマイクロ流路内の動的界面を利用する分子組織構造の時空間制御
Publicly Offered Research
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
24106739
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
沼田 宗典 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (70423564)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 超分子化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
適切に設計・合成された分子による、いわゆるプログラム自己組織化の研究が盛んに行われて来たが、階層性や 自律性を持つ知的な生物の分子システムには到底及ばない。本研究では「時空間制御されたマイクロフロー空間 」での分子制御を軸として、従来の自己集合の枠を超えた階層性分子適応システムを実現させる。蓄積されたボ トムアップ/トップダウン技術を融合し、原子(イオン)-分子-分子集積-材料に至る階層化と複雑化のプロセ スを1つのフロー系で統一制御することで、次世代の機能物質群を創出する全く新しいシステムの構築を目的と して研究を行った。本年度はまずフロー分子集積システムの基礎を確立していくことを目的として研究を展開した。異なる分子骨格を持つ分子について、様々なフロー条件での組織化を試みた。分子構造、分子間相互作用、初期濃度、流速などの影響を詳細に検討した結果、フローシステムに適した分子設計について基礎的な知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フロー空間内において分子間相互作用の制御を達成するにあたり、最適な分子構造とフロー条件との相関関係を解明していくことが最優先の課題であった。本年度は、分子構造とフロー条件が分子の組織化に与える影響をかなり明確に解明することが出来たと考えている。今後の研究展開の基礎をしっかりと築くことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果を基に、様々な機能を持つマイクロレベルでの精緻な分子組織構造の創製を目標とする。また、異種の分子種の接合についても検討を行って行く予定である。
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