2013 Fiscal Year Annual Research Report
電解酸化によるカチオン性化学種発生を鍵とする反応集積型新規合成反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
24106740
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
垣内 史敏 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70252591)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 炭素-水素結合活性化 / 有機電解酸化 / 銅触媒 / パラジウム触媒 / クロロ化 / 活性メチレン化合物 / 安息香酸アミド類 |
Research Abstract |
活性メチレン化合物が遷移金属錯体と反応することにより生じるエノラートと電解反応により反応系中で発生するCl+種を反応させることにより、活性メチレンの炭素-水素結合のクロロ化が進行する触媒系の開発を目指した。また、農薬などへの利用が期待できるオルトクロロ安息香酸の触媒的合成法の開発を目指して、電解酸化とパラジウム触媒反応を組み合わせることにより、5,7-ジクロロ-8-アミノキノリン部位をもつ芳香族アミドを基質に用いたクロロ化が進行する触媒系の開発目指して研究を行った。 ベンゾイル酢酸エステルなどの活性メチレン化合物が銅触媒と反応すると銅エノレートを与える。このエノレートを電解酸化により発生させたCl+と反応させることにより、メチレン炭素上に塩素原子を導入する反応を開発した。電解酸化を利用することによりCl+種を徐々に発生できるため、反応系中には常にクロロ化剤が低濃度で存在する条件になる。この特徴を利用することにより、化学量論量のクロロ化剤を用いた場合に多く見られるジクロロ化生成物の生成を抑制することができた。また、電子供与性置換基が結合した芳香環をもつベンゾイル酢酸エステルを用いた場合でも、芳香環上でのクロロ化生成物を抑制できた。また、5,7-ジクロロ-8-アミノキノリン部位をもつ芳香族アミドを基質に用いたオルト位選択的クロロ化反応を、電解酸化とパラジウム触媒反応を組み合わせることにより行った。安息香酸のオルト位の直接クロロ化を行うことができなかったが、ピリジン環とアミドの窒素により二座で配位できるアミド基を配向基に用いることにより、オルト位選択的なクロロ化が進行する触媒系を開発することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|