2013 Fiscal Year Annual Research Report
エンドソーム脱出能チューニングによるウイルス様動的構造変化惹起ナノカプセルの構築
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Science for Nanomedicine |
Project/Area Number |
24107519
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
原田 敦史 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50302774)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナノカプセル / 細胞環境応答 / 可逆的架橋 |
Research Abstract |
ジスルフィド結合安定化(SS-linked)ナノカプセル、不可逆架橋安定化(X-linked)ナノカプセル、free DOXの種々pH条件におけるリリースを透析法により評価した。Free DOXはただちに透析膜外にリリースされることが確認された。SS-linked, X-linkedナノカプセルはほぼ同様のリリース挙動を示し、いずれのpHにおいてもリリース速度は極めて遅いが、pH 7.4の方が、pH 6.5, 6.0に比べて若干早くリリースされることが確認された。この違いは、DOXのアミノ基のpKaが7付近であることに起因していると考えられ、pH 6.5, 6.0ではDOXのアミノ基がプロトン化しているため、ナノカプセル膜へ分配されにくくなるため、リリース速度がより遅くなったと考えられる。 DOXの効果として、HeLa細胞の細胞生存率をMTT assayにより評価した。種々DOX濃度のサンプルを4時間接触させた後、種々時間におけるIC50を決定した。X-linkedナノカプセルは、評価を行ったDOX濃度範囲でいずれの培養時間においても有意な細胞生存率の低下が観測されなかった。これに対し、SS-linkedナノカプセルは、6, 12時間ではX-linkedナノカプセルと同様であったが、24時間ではfree DOXに比べて一桁高いIC50値を決定された。これは細胞への取込量の違いによるものであると考えられる。また、free DOXに比べて遅れて細胞生存率の低下が観測されたことは、DOXが8~24時間の間に細胞質でナノカプセルからリリースされたことを示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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