2012 Fiscal Year Annual Research Report
配位結合を介した酸化物ナノ結晶の基板上多元自在集積
Publicly Offered Research
Project Area | Coordination Programming - Science of Molecular Superstructures for Chemical Devices |
Project/Area Number |
24108703
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40311550)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナノ結晶 / 配位結合 / 金属酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、これまでに我々がナノ粒子の集積構造を形成した反応条件を制御することで、配位性の官能基を有するナノ粒子の合成を試みた。反応時間を0.1 sオーダで制御することが可能な流通式の反応装置を用い、カテコール構造を有する3,4-dihydroxy- hydroxycinnamic acid(DHCA)の共存下で酸化鉄ナノ粒子を水熱合成した所、約10~20 nmのFe3O4ナノ結晶を合成することに成功した。回分式反応器を用い反応時間を10 minとした時には、約20 nmの粒子が集積した50~500 nm程度の構造が形成されており、反応時間を制御することで、集積構造の1次粒子を得ることができた。この1次粒子は、FTIRによる官能基の結合状態の評価とゼータ電位測定による水中での電位評価により、1つのナノ粒子の表面にDHCA分子が結合し、外側にカルボキシル基を向けていると考えられる。SQUIDにより磁性を評価した所、室温では超常磁性、5 Kでは強磁性を示し、飽和磁化はそれぞれ75.4, 86,7 emu/gであった。この数値は、バルクのマグネタイトとほぼ等しく、負のサイズ効果は現れなかった。 本年度はさらに、多面体ナノ粒子が向きを揃えて配列する過程の観察を行った。これまでに、両端にカルボキシル基を有する直鎖炭化水素の存在下で酸化セリウムナノ粒子を合成すると、正8面体のナノ粒子が結晶方位を揃えて配列した集積構造を形成することを明らかにした。そこで、流通式の反応装置を用い、均熱部を通る反応管の長さを変えることで合成時間を変化させ、その合成過程の変化を明らかにした。その結果、生成した10 nm程度のナノ粒子が、275℃の水中で向きを揃えて複合化し、2次構造を形成する過程を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定である、配位結合能を持つナノ結晶の合成に成功したことに加え、反応時間の増大とともに、ナノ結晶が向きを揃えて集積する過程を明らかにすることに成功しており、当初の計画以上に進展をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、基板に配位結合能を付与し、基板ーナノ粒子間を配位結合により結合させ、基板上におけるナノ粒子の集積を実現する。粒子同士の配位結合の形成を抑制するために、基板上でのナノ粒子の集積を確認後は、ナノ粒子の濃度を低くしつつ集積を行い、単一ナノ粒子層の形成を目指す。この手法によるナノ粒子の集積が難しい場合は、ナノ粒子の合成場に基板を置き、そこでの集積を試みる。
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Research Products
(4 results)