2013 Fiscal Year Annual Research Report
力学系および組織形成シミュレーションに不可欠なLPSO相単相の単結晶弾性率の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Science of synchronized LPSO structure -Innovative Development of Next-Generation Lightweight Structural Materials- |
Project/Area Number |
24109505
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
多根 正和 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80379099)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 弾性率 / LPSO相 / 単結晶 / 結晶配向性 / 集合組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
14H型LPSO相の弾性率を求めるため、まず、LPSO相の体積分率が25%程度であるMg97Zn1Y2(at.%)合金の押出材(75%程度のα-Mg相と18R型LPSO相の2相材料)に対して熱処理を施した。その結果、α-Mg相と14H型LPSO相から成る2相組織を得た。得られた、2相材料に対してX線極点図による結晶配向性の解析、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡を用いた微細組織の観察を行った。また、超音波共鳴法と電磁超音波共鳴法を組み合わせた手法を用いて、2相組織の巨視的な弾性率を求めた。結晶配向性の情報をInverse Voigt-Reuss-Hill近似に取り入れることにより、α-Mg相と14H型LPSO相から成る2相組織の単結晶弾性率を得た。次に、α-Mg相ほぼ単相のMg99.2Zn0.2Y0.6(at.%)合金の押出材に対して、弾性率の測定およびX線極点図を用いた結晶配向性の解析を行った。結晶配向性の情報を取り込んだInverse Voigt-Reuss-Hill近似により押出材の多結晶弾性率から、α-Mg相の単結晶弾性率を算出した。Eshelbyの等価介在物法とMori-Tanakaの平均場近似により、2相組織の巨視的な弾性率からα-Mg相の弾性率を差し引くことにより、14H型LPSO相の単結晶弾性率を算出することができた。昨年度、明らかとなったMg85Zn6Y9(at.%)合金における18R型LPSO相およびMg97Zn1Y2(at.%)合金の2相組織中の18R型LPSO相の弾性率と比較することにより、LPSO相の弾性特性には積層周期よりもLPSO相中の溶質元素濃度(ZnおよびY濃度)の影響の方が大きいことが明らかとなった。本年度に得られた知見は、LPSO相の力学特性の解析およびLPSO相の弾性特性を制御する上で非常に重要である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)