2013 Fiscal Year Annual Research Report
放射光マイクロビーム微小単結晶構造解析によるシンクロ型LPSO構造の原子配列解明
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Science of synchronized LPSO structure -Innovative Development of Next-Generation Lightweight Structural Materials- |
Project/Area Number |
24109508
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
安田 伸広 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 研究員 (10393315)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 放射光 / マイクロビーム / LPSO型マグネシウム合金 / 単結晶構造解析 / SPring-8 / ガンドルフィカメラ / 熱膨張係数 |
Research Abstract |
シンクロ型LPSO構造を持つマグネシウム合金(Mg-TM-RE系合金群)は、適した大きさの単結晶作製が困難なため、その特徴的な構造の詳細な原子配列が決定されていない。本研究はSPring-8を利用した「極微小単結晶X線構造解析法」によってLPSO構造の原子配列解明を目的としており、初年度には18RのLPSO構造を持つMg29Al3Gd4のAl6Gd8クラスタの構造を明らかにした。 本年度はまず、新たに3種類のLPSO相Mg合金(Mg85Zn6Y9(18R)、Mg88Zn5Y7(14H)、Mg97Zn1Gd2(14H))の単結晶X線構造解析をBL40XUに設置されたピンポイント構造計測装置を利用して行った。Mg88Zn5Y7は鋳造体から55×20×20μm3の単結晶を切り出し、また、Mg85Zn6Y9、Mg97Zn1Gd2は鋳造体中の単結晶部分にゾーンプレートによる集光ビームを照射した。初期位相決定を行ったところ、LPSO相に対応する層状の原子配列が得られた。 次に、多結晶試料や単結晶試料を加熱または圧縮・伸張させた際の格子定数やひずみの大きさの変化を測定するため、ピンポイント構造計測装置のω軸に対して45°傾けたφ軸に相当するガンドルフィカメラアダプタを導入し、多結晶性のMg85Zn6Y9鋳造体試料の回折ピーク位置の温度変化を測定した。測定した回折パターンを比較したところ、昇温するにつれて回折ピークが低角にシフトし、格子定数の増大が確認された。熱膨張係数はMg単体に比べて小さな値となっており興味深い結果となっている。また、高温ではピーク強度の減少とピーク幅の増加が観測され、原子の熱振動による影響が見られており、装置の有用性が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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