2012 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ界面相互作用のナノスケール解析
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Science of Plasma Nano-Interface Interactions |
Project/Area Number |
24110711
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜口 智志 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60301826)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | プラズマ / ナノ界面 / 分子動力学シミュレーション / プラズマ表面相互作用 / イオンビーム / 反応性エッチング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、プラズマ照射下という極めて強い非平衡状態における物質表面・界面近傍のナノスケールの自発的構造形成機構の解明と、そのナノ界面の近傍の「揺らぎ」の関係を、原子レベルシミュレーションを用いて明らかにすることを目的とする。我々は、平成22・23年度の本領域公募研究の支援を受け、半導体製造糧におけるゲートエッチングプロセスで発生するシリコン・リセスと呼ばれるゲート酸化膜を通しての基板シリコンの酸化が、プラズマから入射される水素イオンによる増速酸化に起因するものであることを実験的に立証した。平成24年度は、この実験結果をもとに、MD シミュレーションを用いて、増速酸化の特徴を詳細に解明した。シミュレーションでは、軽い水素イオンが、一定の入射エネルギーでシリコン基板に入射する際、基板表面近傍に存在する酸素原子が、入射水素原子との衝突により移動する位置を時間(水素イオン注入量)の関数と求め、その運動が、非熱的拡散に対応することを明らかにした。さらに、Einstein の関係式より、実効的な拡散係数を水素イオン入射エネルギーの関数として求めた。一方、並行して、前年度までに行ったダイヤモンドライクカーボン(DLC)のsp3 構造生成の研究を発展させ、平成24年度は、Ir などの異なる基板上に結晶ダイヤモンドを成長(ヘテロエピタキシャル成長)させる過程として知られる「基板バイアス核発生法(Bias Enhanced Nucleation 法: BEN 法)」によるダイヤモンド核形成機構を明らかにするためのイオンビームの入射実験を開始した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的通り、MDシミュレーションにより、非熱的拡散係数の入射エネルギー依存性を求めることができた。また、ダイヤモンド核形成機構を明らかにするためのイオンビームの入射実験を予定通り開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、MDシミュレーションにより非熱的拡散(増殖拡散)データの統計精度を上げるため、更になるシミュレーション実験を繰り返すとともに、当初の予定通り、「基板バイアス核発生法(Bias Enhanced Nucleation 法: BEN 法)」によるIr基板上のダイヤモンド核形成機構を明らかにするための表面解析を遂行する。
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