2012 Fiscal Year Annual Research Report
ミクログリアの毒性転換の制御による神経変性疾患の新規治療法開発
Publicly Offered Research
Project Area | Brain Environment |
Project/Area Number |
24111520
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹内 英之 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (30362213)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 脳神経疾患 / ニューロン / ミクログリア / 毒性転換 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、神経変性疾患において、本来は神経保護的な役割を果たしている生理的なミクログリアが、変性ニューロンからの放出因子に対する応答反応として、神経保護的な役割から神経傷害的な役割へと「毒性転換」を来すことが、神経変性疾患の病態の進展因子である可能性が示されつつある。本研究では、変性ニューロンとの応答反応によるミクログリアの毒性転換のメカニズムを明らかにし、神経変性疾患の病態の解明や新たな診断・治療戦略の展開への基盤となる研究を行うことを目的とする。 変性ニューロン側の発現変化をフローサイトメーターによる蛍光ビーズアレイ法で解析し、ミクログリアを神経保護的に転換する因子として、フラクタルカイン、IL-34、FGFを同定した。 また、マウス初代培養ミクログリアにおける各種活性化刺激でのmRNAおよびmiRNA発現プロファイルの変化をマイクロアレイにて網羅的に探索し、定量RT-PCRで候補因子を絞り込んむことに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画の予定通り、ミクログリアの毒性転換におけるニューロン・ミクログリア間の応答因子の候補絞り込みに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた候補因子の効果を、ニューロン・ミクログリア共培養下で確認し、最終的に因子を同定する。同定された制御因子による疾患治療への有効性を、神経変性疾患モデルマウスを用いて検討する。モデルマウスは、アルツハイマー病モデル(アミロイドβ脳室内投与マウスまたはAPP/PS1 Tgマウス)、筋萎縮性側索硬化症モデル(Cu/Zn SOD Tgマウス)、パーキンソン病モデル(6-ヒドロキシドーパミン投与マウス)などを用いる予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Minocycline selectively inhibits M1 polarization of microglia.2013
Author(s)
Kobayashi K, Imagama S, Ohgomori T, Hirano K, Uchimura K, Sakamoto K, Hirakawa A, Takeuchi H, Suzumura A, Ishiguro N, Kadomatsu K.
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Journal Title
Cell Death and Disease
Volume: 4
Pages: e525
DOI
Peer Reviewed
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