2013 Fiscal Year Annual Research Report
グリア細胞の貪食作用による脳内環境の維持機構とその破綻
Publicly Offered Research
Project Area | Brain Environment |
Project/Area Number |
24111530
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
華山 力成 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (40403191)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | シヌクレイン / エクソソーム |
Research Abstract |
パーキンソン病は罹患者数も多く、国の特定疾患に指定されている。病理所見として中脳黒質や橋の青斑核などにレビ-小体と呼ばれる封入体が観察され、その主要成分としてα-synuclein(α-syn)が同定されている。しかし、α-syn凝集体の蓄積やその分子作用機序には不明な点が多い。近年、α-synを初め、種々の神経疾患の原因とされる蛋白質(プリオン、Aβ、タウ、TDP-43)が、脳脊髄液中の膜小胞エクソソームに内包化されていることが明らかとなり、エクソソームの機能が重要視されている。我々は、Ca2+刺激を与えた神経細胞から放出されるエクソソームが in vitroでマイクログリアを活性化し、シナプス除去能を亢進させることを見出した。そこで我々は、Ca2+刺激によりエクソソームに発現誘導される蛋白質をショットガン質量分析により網羅的に探索し、半定量化によって高スコアの分子をリストアップしたところ、α-synが上位に同定された。実際、マウス初代培養神経細胞においてCa2+刺激でエクソソーム量に変化はないが、内在性のα-synがエクソソームにリクルートされることが明らかとなった。このことから、エクソソームによるマイクログリアの活性化機構の候補分子としてα-synに注目した。我々は、Ca2+刺激依存的にα-synの蛋白質やmRNAをエクソソーム内にリクルートする分子があるのではないかと考え、Ca2+刺激でα-synと挙動をともにする分子を上述の質量分析の結果から絞り込んだ。次にこれらの候補分子を家族性変異体(α-synA53T)とともに発現させ、IP3で刺激したエクソソームを、標的であるマイクログリアに取り込ませ、マイクログリアでα-synA53Tの強発現を引き起こす分子を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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