2013 Fiscal Year Annual Research Report
変性疾患における神経細胞、ミクログリアの相互作用、インフラマゾームを中心に
Publicly Offered Research
Project Area | Brain Environment |
Project/Area Number |
24111531
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
望月 秀樹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90230044)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | インフラマゾーム / ミクログリア / JAK2阻害剤 / ミトコンドリア / 自然免疫 |
Research Abstract |
我々は、以前よりCD40L、Sema4D及びSema7AがMミクログリアの活性化に重要であることを明らかにしてきたが、今年度、我々はCD40ligandと同じTNFスーパーファミリーに属するB cell activating factor (BAFF)のALSモデルマウスにおける作用を検討した。最初にBAFF受容体(BAFF-R)がALSモデルマウスの脊髄運動神経に特異的に発現することを見出した。さらにBAFF-R欠損マウス(BAFFR-/-)とALSモデルマウスを交配させてBAFFシグナルを欠損させる事により、ALSにおける神経変性が著明に加速するという知見を得た。ミクログリアやアストロサイトの活性化はBAFFR-/-ALSモデルマウスとBAFFR+/+ ALSモデルマウスで同様であった。したがってBAFFシグナルは神経細胞に直接保護的に作用することが明らかとなった. またALSモデルマウス脊髄で進行期にGM-CSFが著増していることを新規に見出した。GM-CSFは炎症性のM1ミクログリアを強く誘導するため、炎症機転の促進を介して病態に関与することが推定された。そのため、経口JAK2阻害剤をALSモデルマウスに投与し、GM-CSFの下流で活性化されるJAK2シグナルの阻害を試みた。JAK2阻害剤は脊髄におけるIFN-gやiNOSの発現を減少させたが、生存期間の延長には至らなかった。NOX2,IL-1 betaなどの自然免疫活性化で誘導される炎症関連分子がJAK2阻害剤により阻害できていないことやM2ミクログリアの活性化抑制が起きていることから、神経変性を改善するにはM2ミクログリアの活性化やJAK2経路以外の自然免疫機構の抑制が重要であることが推定された(現在論文投稿中)。なかでもミトコンドリア障害が自然免疫活性化の原因となっている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Xanthine oxidase mediates axonal and myelin loss in a murine model of multiple sclerosis.2013
Author(s)
Honorat JA, Kinoshita M, Okuno T, Takata K, Koda T, Tada S, Shirakura T, Fujimura H, Mochizuki H, Sakoda S, Nakatsuji Y.
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Journal Title
PLoS One.
Volume: 8(7)
Pages: e71329.
Peer Reviewed
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