2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規レビー小体型認知症モデルマウスを用いたワクチン療法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Brain Environment |
Project/Area Number |
24111555
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
橋本 款 公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, 副参事研究員 (50189502)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / シヌクレイン / ワクチン / アディポネクチン / 蛋白凝集 |
Research Abstract |
近年、アルツハイマー病だけでなくパーキンソン病やハンチントン病など神経変性疾患の治療全般において早期治療の重要性が指摘されている。この意味でワクチン療法などの新しい治療法も考えていく必要があると思われる。我々は、カロリー制限や運動などが、肥満、糖尿病や動脈硬化などのメタボリック症候群だけではなく、神経変性疾患においても予防的に働くことが示され、さらにII型糖尿病が、アルツハイマー病だけでなくパーキンソン病においても発症や進行に対する危険因子になることが明らかになってきた(Cereda et al. Neurology 2013)ことに注目し、脂肪組織から分泌されて、メタボリック症候群の病態に対して抑制的に働くことで知られるアディポネクチン(APN)が神経変性過程においても抑制的に働きうるのではではないかと推測した。我々は、この仮説を証明するために、αシヌクレインを発現させた神経芽細胞に対するAPNの添加実験、及びαシヌクレイントランスジェニックマウスに対するAPNの投与実験をおこない、いずれのシヌクレイノパチーモデルにおいてもAPNがαシヌクレインの凝集の抑制を含むいくつかの抗神経変性作用を有することを観察した。引き続き、網羅的なメタボローム解析をおこなった結果、いずれのシヌクレイノパチーモデルにおいても共通して、特定の代謝物がAPNの抗神経変性作用に関与する可能性が考えられた。これらの結果は、脳と脂肪組織との間のcross-talk/feed backが食欲やエネルギーバランスなどの生理的制御を超えて、神経変性という病的状態下においても重要な役割を担うことを強く示唆している。今後、APNやそのメタボローム標的物によるパーキンソン病治療の可能性が考えられるだろう(Sekiyama et al, 投稿中)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)