2013 Fiscal Year Annual Research Report
磁気流体数値実験に基づく銀河磁場と前景放射モデルの構築
Publicly Offered Research
Project Area | The Physical Origin of the Universe viewed through the Cosmic Background Radiation - from Cosmological Inflation to Dark Ages - |
Project/Area Number |
24111704
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松元 亮治 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00209660)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 宇宙物理 / 磁気流体力学 / 銀河系 / シミュレーション / 宇宙背景放射 / 天体ダイナモ / 宇宙磁場 / 電波天文学 |
Research Abstract |
銀河ダイナモの大局的3次元磁気流体シミュレーション結果をもとに、地球軌道から観測した場合の全天のファラデー回転度分布の角波数に関するフーリエスペクトルを求め、観測と比較した結果を日本天文学会2013年秋季年会で発表した。フーリエスペクトルは空間解像度及び数値振動の影響を受けやすいため、従来のコードに替えて近似リーマン解法の一種であるHLLD法に基づく空間5次、時間3次の高次精度化した円筒座標系3次元磁気流体コードCANS+を国立天文台等の並列計算機に実装してシミュレーションを実施した。その結果、円盤内部で増幅された磁場が円盤コロナに浮上すること、円盤内部の方位角磁場方向が回転の10倍程度の時間スケールで準周期的に反転する等、従来のコードを用いて得られていた結果を再現し、数値振動の影響のないファラデー回転度の空間分布等を得ることができた。 また、非熱的粒子(宇宙線)が円盤内部からの磁束浮上に及ぼす影響を宇宙線圧及び磁力線に沿う宇宙線の拡散を考慮した線形解析と非線形磁気流体シミュレーションによって調べ、宇宙線によって磁束流出率が高まること、特に磁力線に沿う宇宙線拡散によって磁場が弱い場合でも非線形段階において磁気ループの浮上が続くことが明らかになった。 銀河団スケールでの磁場増幅について、磁力線に沿う平均自由行程が長いことによる粘性効果を考慮した3次元磁気流体シミュレーション結果を論文として発表した。シミュレーションの結果、銀河団中を運動するダークマター塊の重力場に補足されたプラズマと銀河団プラズマの境界面に沿って磁場が強められ、磁力線に垂直方向の速度勾配が維持されること、サブクラスター後方で磁場がマイクロガウスまで強められることなどが明らかになり、銀河団磁場が宇宙背景放射の偏光方向に影響を及ぼし得ることが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|