2013 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導検出器を用いた大型焦点面アレイに適応可能な較正用偏光ミリ波源の開発
Publicly Offered Research
Project Area | The Physical Origin of the Universe viewed through the Cosmic Background Radiation - from Cosmological Inflation to Dark Ages - |
Project/Area Number |
24111714
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
長谷川 雅也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (60435617)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 宇宙物理 / 機器較正 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、次世代CMB偏光実験に向けて、超伝導検出器を用いて大型の焦点面検出器アレイに適応可能な、較正用ミリ波偏光源の開発を目的としている。これからのCMB実験では、観測に先駆けて実験室で検出器の性能評価を行いあらかじめ観測計画(特に観測する空の領域の大きさ)を詳細に立てる事が非常に重要になるが、そのための超伝導検出器に適応可能な較正源は現在存在せず、その開発を本研究で行う。本研究を通して長年望まれて来た「実験室に居ながら実際の観測サイトでの検出器感度を評価出来るシステム」を実用化する事ができる。 本研究で開発するシステムは、5-15Kに冷却した黒体源からのミリ波を金属ミラーで反射させて一部を直線偏光させた物を検出器に入射する。従来黒体源の冷却には液体窒素や液体ヘリウム等の寒剤が使用されて来たが、本研究では機械式冷凍機を用いて長時間の安定使用(>1日)を保証する。その為に、伝熱で冷却のできる黒体の開発を昨年度行った。 開発するシステムの原理検証としてPOLARBEAR-2実験で用いるTESボロメータを利用するため、今年度は(他予算にて開発を行っている)POLARBEAR-2システムへの搭載が可能な真空槽の機械的及び光学的な設計をし実機を製作をした。さらに、黒体源とミラーを設置してシステム全体の冷却試験を行い、黒体源が計画通り~10K程度に冷却出来ている事を確認した。またミラーの回転軸にエンコーダを搭載し(ミラーの回転方向は生成する偏光波の偏光方向と1対1対応があるため)検出器の偏光角の測定も可能にした。 レシーバシステムの開発に遅延が生じ、期間内に実際の超伝導検出器を用いた原理実証を完了させるにはいたらなかったが、システム自身は完成しており当初の目的はほぼ達成出来たと言える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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