2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞骨格制御による腎臓上皮形成機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Regulation of polarity signaling during morphogenesis, remodeling, and breakdown of epithelial tubular structure |
Project/Area Number |
24112518
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西中村 隆一 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (70291309)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 発生・分化 / 腎臓発生 / 細胞骨格 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎臓は後腎間葉と尿管芽という2つの組織の相互作用によって発生する。間葉はWnt4の作用によって上皮化して管腔を形成し(間葉上皮転換)、尿管芽由来の管腔と接続して、一続きの機能単位すなわちネフロンを形成する。我々は間葉に発現する転写因子Sall1及びその下流で働く新規キネシンKif26bを同定し、これらの欠失マウスが腎臓を完全に欠損することを示した 。この解析に際して、尿管芽に接する正常な間葉には一種の極性があること、上記変異マウスの間葉ではそれが失われていることを証明した。さらにKif26bの結合因子としてnon muscle myosin heavy chain II (Myh9/10)を同定した。本計画では、より後期にKif26b及びMyh9/10を欠失させることにより、細胞骨格系が腎臓間葉の極性及び間葉上皮転換に果たす役割を解析することを目的とする。 24年度はKif26b, Myh9, Myh10のfloxマウスを、後腎間葉でCreリコンビナーゼを発現するSix2Creマウスと交配した。その結果、Myh9の欠失で尿細管の拡張が、Myh9/10の欠失で全ネフロンの消失による出生直後の死亡が確認された。今後、それぞれのマウスの症状の原因を明らかにする。特に上皮の極性及び間葉上皮転換について詳細に検討し、ミオシン欠失による異常の本態を解明する。さらにミオシンとKif26bとの関係性を変異マウス解析によって同定する。また細胞骨格が蛍光発色する各種インディケーターマウスとSix2Creを交配し、発生期腎臓の細胞骨格の経時的変化をモニターできる器官培養系の樹立を試みた。現段階では蛍光が弱いため、感度向上の方法を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数の遺伝子改変マウスの作成が完了し、腎臓の症状を見いだすことができた。またその発症時期も同定したため。
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Strategy for Future Research Activity |
それぞれのマウスの症状の原因を明らかにする。特に、上皮の極性及び間葉上皮転換について詳細に検討し、ミオシン欠失による異常の本態を解明する。さらにミオシンとKif26bとの関係性を変異マウス解析によって同定する。また発生期腎臓の細胞骨格の経時的変化をモニターできる器官培養系の樹立を目指す。
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Research Products
(2 results)