2012 Fiscal Year Annual Research Report
腎尿細管構造の維持機構解析の基盤となる一次繊毛蛋白による細胞周期調節のしくみ
Publicly Offered Research
Project Area | Regulation of polarity signaling during morphogenesis, remodeling, and breakdown of epithelial tubular structure |
Project/Area Number |
24112520
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
芝 大 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50360722)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 一次繊毛 / 核 / 新規複合体 / 繊毛シグナル / 平面極性 / 管腔構造 / 組織形態維持 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎尿細管の管腔構造が正常に維持されるためには、細胞分裂軸や細胞増殖の適切な制御が必要である。尿細管上皮細胞に存在する一次繊毛がこの制御に関与していると想定されているが、その機構は明らかではない。Inversin (Inv) は、内臓逆位や腎嚢胞発症に関与する一次繊毛蛋白である。Inv は PCP (planar cell polarity) 蛋白である Dishevelled (Dvl) と結合し、PCP 経路・増殖経路のスイッチに関与すると報告されたが (Simons M Nature Genetics 2005)、その詳細機構は不明である。 一次繊毛の形成は細胞周期と密接な関係があり、G1/G0 期で繊毛が形成され、S・G2 期で消失(吸収)される。繊毛消失にともない大部分の繊毛局在蛋白は分解されるが、分解されずその局在を変える蛋白もある。この分解されない繊毛蛋白が細胞分裂軸や細胞周期の制御に機能しており、腎尿細管の管腔構造の正常な維持に機能しているのではないかと考えられる。 本研究では、一次繊毛からのシグナルが PCP 経路・細胞増殖シグナルとクロストークするのは Inv が核に局在する S 期であると仮説を立て、S 期における Inv と PCP 蛋白・増殖制御因子との関連を分子・細胞・個体レベルで解析した。 Inv/NPHP2 に関連する繊毛タンパクをクローニングし(NPHP1-11、Dvl1-3、Ahi1)、GFP蛍光を観察したところ、繊毛以外でInvと局在一致する分子を見だした。またInvの繊毛外移行シグナルの同定も行い、その領域欠失Inv遺伝子はゼブラフィッシュを用いたin vivo実験で、機能しないことを明らかにした。 本結果を発展させれば、一次繊毛による細胞周期制御の一端も世界に先駆けて解明できることが期待される。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)