2013 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子ATF-7を介した、ストレスによるテロメアの長さの変化と老化の促進
Publicly Offered Research
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
24114518
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
前川 利男 独立行政法人理化学研究所, 石井分子遺伝学研究室, 研究員 (90201764)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 転写因子 / ATF-7 / ストレス / 蛋白質複合体 / p38シグナル経路 / Ku70/Ku80 / テロメア / テロメラーゼ |
Research Abstract |
1、 ATF-7蛋白質をHeLa細胞から精製してMAS解析を行った結果、ATF-7はKu70/Ku80と複合体を形成していることが判明した。Atf-7-/- MEFのテロメアの長さは野生型と比較して有意に短いことから、ATF-7のテロメアにおける役割を調べた。その結果、ATF-7はKu70/Ku80及びTERTと複合体を形成して、テロメアに結合し、テロメラーゼTERTをリクルートすることによってテロメアの長さを維持している事が明らかに成った。 2、 ATF-7はATF-2遺伝子ファミリーのメンバーであり、ストレス刺激によってリン酸化されることから、TNFα等のストレスによる影響を調べた。その結果、TNFα等のストレスによってp38が活性化されるとATF-7がリン酸化され、Ku70/Ku80との複合体が解消して、ATF-7がテロメアから放れテロメアの長さが短く成ることが分かった。ATF-7がp38によってリン酸化される部位にAlaを導入した変異体ではストレスによる影響が見られなかた。 3、 次に、TNFαを用いてp38のシグナル伝達経路を活性化し、テロメアの長さに対する影響を調べた。先ず、HeLa細胞にTNFαを加えてテロメアの長さを測定した結果、TNFαが有意にテロメアの長さを短くすることが明らかになった。また、妊娠マウスにTNFαを加えた後、MEFを採取してそのテロメアの長さを測定した結果、TNFαが有意にテロメアの長さを短くすることが明らかになった。 4、 これまで、ストレスによってテロメアが短く成り老化が進行する現象は報告されているが、メカニズムは全く不明であった。以上の結果から、ストレスによってテロメアの長さが短くなる現象には、p38のシグナル伝達経路とATF-7が深く関与していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)