2012 Fiscal Year Annual Research Report
小数分子時における生物時計の時計安定性評価
Publicly Offered Research
Project Area | Spying minority in biological phenomena -Toward bridging dynamics between individual and ensemble processes- |
Project/Area Number |
24115507
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小嶋 勝 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (00533647)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 分子機械 / 生物時計 / 少数性生物学 / 生物物理学 / マイクロ・ナノメカトロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、唯一、試験管内再構成が可能なシアノバクテリア由来の時計タンパク質を脂質二重膜小胞による微小空間、またはマイクロ・ナノ微細加工技術に基づいて作製した微小空間(容積サブフェムトリットルのナノメゾサイズチャンバー)内に封入し、分子数を制御した上で環境条件を変化させ、外乱に対する時計活性の正確性、それらの分子数との関係を明らかにし、外環境の揺らぎに対する対応機構とその限界に迫ることを目的とする。 本年度は油中ドロップレット中における時計の再構成実験系を発展させることで、生物時計タンパク質の外環境への頑強性と分子数との関係を明らかにすることを目指した。まずは油中水滴法を用いた人工膜小胞への生物時計タンパク質再構成系の確立・発展を試みた。その結果、膜小胞中に再構成を行うと、再構成された時計の周期が長周期化することが明らかとなった。また、この長周期化の原因が時計タンパク質の膜内における局在によって引き起こされている可能性が蛍光観察によって示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究では、人工膜小胞中での生物時計再構成実験を検討し、膜小胞中での活性を明らかにすると同時に、蛍光観察により、膜内でのタンパク質の動態を明らかにした。これらの結果は、微小空間内での生物時計活性に関する新たな知見である。また、これらの研究と並行して、MEMS技術を利用した微小チャンバーの作製も行っており、次年度以降これらを用いた成果も期待されるため、研究計画はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、MEMS技術を利用して作製した微小チャンバーの他に、MEMS技術・ロボット技術を用いた微少量作業用マイクロツールの作製も行う。これらのツールを組み合わせることで、微小空間内(マイクロチャンバー内)での分子数を制限された条件下における時計活性の評価を行う。また、微小空間内での生物時計活性を直接計測する手法にも取り組む。これにより、生物時計タンパク質の外環境への頑強性と分子数との関係を明らかにすることを試みる。
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Research Products
(2 results)