2013 Fiscal Year Annual Research Report
高次生命現象を指標としたmiRNA-標的遺伝子作用マシナリーの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Functional machinery for non-coding RNAs |
Project/Area Number |
24115710
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
蓮輪 英毅 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50343249)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マイクロRNA / ノックアウトマウス / 生殖 |
Research Abstract |
低分子非コードRNAの1つであるマイクロRNA(miRNA)は、seed配列とよばれる数塩基の配列が標的とするメッセンジャーRNAの3’-UTRに干渉することで、その遺伝子の翻訳を阻害し、最終産物であるタンパク質の産生を抑制すると考えられている。これまで研究を進めてきたmiRNAに属するmiR-200bとmiR-429にはseed配列が類似したmiRNAがほかに3つ存在する。これらのmiR-200a, miR-200b, miR-200c, miR-141, miR-429はmiR-200 familyとして2つのクラスターを形成し、ほぼ同じ組織で発現していることがわかっている。miR-200bとmiR-429を欠損させたマウスでは下垂体でのみ表現型が見られたが、その他に強く発現している肺・腎臓・胸腺では全く表現型が見られていない。この疑問を解決するために、2つのmiR-200クラスター欠損マウスを作製し研究を行った。 その結果、miR-200c~141クラスター欠損マウスは正常に飼育することが可能で、繁殖能力についても何の異常も見られなかったが、miR-200b~200a~429クラスターを欠損したマウスは雌雄ともに不妊となることがわかった。雌は完全に不妊となり、排卵だけでなく交尾もしない。雄も交尾せず、精巣が小さくなっていた。しかし、過排卵処理により得られた卵子と数が少ないが精巣上体に存在する精子を用いれば、体外受精は可能であり産子を得ることができ、卵子および精子は正常であることがわかった。 これらのことから、miR-200b, miR-200a, miR-429は共に生殖内分泌機構を調節し、生殖機能の維持に欠かせない機能性RNAであることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)