2013 Fiscal Year Annual Research Report
発生分化過程におけるmicroRNAシステムの動作原理と制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Functional machinery for non-coding RNAs |
Project/Area Number |
24115711
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三嶋 雄一郎 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (00557069)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | microRNA / 発現制御 / 発生・分化 |
Research Abstract |
本課題ではmiRNAによる抑制メカニズムをゼブラフィッシュというin vivoモデル系において統合的に理解することを目的とした。本年度は昨年度に確立したTALEN法を利用し、miRNA経路のエフェクタータンパク質であるTNRC6パラログのうちtnrc6b1のゼブラフィッシュ変異体の作成を試み、変異系統の樹立に成功した。tnrc6b1接合子ホモ変異個体は生存率や稔性に大きな異常は認められないが、母性ホモ/接合子ホモ変異胚(MZtnrc6b1変異胚)はMZtnrc6a変異胚と同様に発生の軽微な遅延とmiRNA活性の減少を示した。このことからtnrc6b1も初期発生においてmiRNA経路に貢献していることが強く示唆された。今後tnrc6a/tnrc6b1二重変異体の解析を行うことで、発生初期におけるtnrc6の寄与が明らかなると期待される。 昨年度に作成したmiRNAによるmRNA分解に関わるcnot7とcnot8に対する高活性なTALENを用い、それぞれの遺伝子の変異系統を樹立した。cnot7変異体はホモ個体においても生存率、miRNA活性共に異常は観察されず、現在までに異常なく3世代継代できていることから、cnot7は個体の生存とmiRNA活性に必須ではないと考えられた。一方cnot8の接合子ホモ個体は胚発生期には異常は認められないが、受精後4日目(孵化後2日目)ごろに心臓や頭部の浮腫、浮袋の欠損が認められ、幼生期に致死となることが明らかとなった。これらの知見からcnot7/8の遺伝的変異体を用いたmiRNA機能の解析は技術的に困難であると判断し、miRNAによるポリA鎖の短縮に阻害的な効果を示すCNOT7の変異タンパク質を過剰発現させる実験を行った。その結果、miRNAによるポリA鎖の短縮はその後のmRNA分解に必ずしも必須ではない可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|