2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAの輸送マシナリーの解明と軸索機能における役割
Publicly Offered Research
Project Area | Functional machinery for non-coding RNAs |
Project/Area Number |
24115713
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐々木 幸生 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (10295511)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 横浜市 / 神経生物学 / 軸索輸送 / マイクロRNA / 脆弱X症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
マイクロRNA (miRNA) の輸送機構の解明の第一段階として、まず、miRNA結合タンパク質であるArgonaute 2 (Ago2) 及び Fragile X Mental Retardation Protein 1 (FMRP) の神経軸索及び成長円錐における局在を検討した。Ago2及びFMRP共に軸索、成長円錐に局在しており、特に、成長円錐では中央付近のドメインに集積するだけでなく、葉状仮足内でもAgo2-FMRPの共局在が粒子状に観察された。FMRPファミリーの他のメンバーであるFragile X Related Protein 1, 2 (Fxr1P、2P) も軸索、成長円錐における局在が見られた。FMRPはモータータンパク質に結合し、樹状突起内で輸送されていることが知られている。mCherry-FMRPを作成し後根神経節や海馬神経細胞に導入したところ、活発に軸索輸送されていることを確認した。さらに、細胞外刺激としてセマフォリン3A (Sema3A) を投与したところ、FMRPが成長円錐内で減少することを見いだした。この減少はプロテアソーム阻害剤で抑制されることから、ユビキチン-プロテアソーム系が関与することが示唆された。従って、FMRPは定常状態では軸索-成長円錐内を行き来しているが、Sema3A刺激により成長円錐でユビキチン化され、分解される可能性がある。この機構がmiRNAの局在と機能発現にどのような役割を果たしているか次年度に検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
同じ大学の生命医科学研究科(生命ナノシステム科学研究科から今年度に改組)に医学研究科から今年度に転科することが昨年八月に決定され、その改組と新研究室発足の準備に追われた。また、生命医科学研究科の動物施設が未整備で、FMRPをコードする遺伝子Fmr1のノックアウトマウスの飼育が可能な状況ではなかった。これらの理由で、特にノックアウトマウスを使った実験ができずに計画がやや遅れ気味である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年四月から生命医科学研究科にPIとして赴任し、研究環境が整備され、新たに学生と共に研究体制が充実する予定である。動物施設に関しては八月頃には整備され、ノックアウトマウスを用いた実験が開始される予定である。
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[Journal Article] Regulation of neurite outgrowth mediated by localized phosphorylation of protein translational factor eEF2 in growth cones2013
Author(s)
Iketani M, Iizuka A, Sengoku K, Kurihara Y, Nakamura F, Sasaki Y, Sato Y, Yamane M, Matsushita M, Nairn AC, Takamatsu K, Goshima Y, Takei K
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Journal Title
Dev Neurosci
Volume: 73
Pages: 230-246
DOI
Peer Reviewed
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