2013 Fiscal Year Annual Research Report
疾患において変動する代謝物リガンドによる核内受容体PPARgの機能制御
Publicly Offered Research
Project Area | Crosstalk of transcriptional control and energy pathways by hub metabolites |
Project/Area Number |
24116524
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
白木 琢磨 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (10311747)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | ポルフィリア / ヘム代謝 / マクロファージ / 動脈硬化 / メタボローム / 共有結合 |
Research Abstract |
疾患モデル動物のメタボローム解析により、疾患において変動する核内受容体リガンドを探索した。その結果、ポルフィリアモデルにおいてヘム合成の中間代謝物が核内受容体PPARgリガンドとして作用することを見つけた。最終産物のヘムは作用しないことから、鉄の量が律速となっており、中間代謝物が蓄積することでPPARgの活性が変動している可能性が示唆された。実際に、優性で遺伝する家族性のポルフィリア患者で見つかったALAS遺伝子の変異を導入したALAS遺伝子を細胞に発現するとヘムではなく中間代謝物が蓄積することを確認した。蓄積した中間代謝物は細胞外へと分泌された後、アルブミンと結合することでマクロファージへと貪食されることを見いだした。従って、ポルフィリアモデル細胞と共培養したマクロファージに発現するPPARg蛋白質はこの中間代謝物によって抑制性の活性制御を受けることがわかった。 この中間代謝物に類似する様々な化合物のPPARgへの作用の有無を検討した結果、この中間代謝物のビニル基がPPARgへの作用に必須である事が明らかとなった。PPARgへの作用機構を解析し、この中間代謝物のビニル基がPPARgのシステインに共有結合していることを見いだした。生活習慣病の中でも特に動脈硬化のリスクファクターとして、ポルフィリアは古くより知られている。今回、ポルフィリアにおいて蓄積するヘム合成中間代謝物がPPARgに共有結合することで活性を抑制することが、生活習慣病の発症もしくは増悪を引き起こしている可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)